乙字湯(おつじとう)は、体力があって便秘気味な人に適した痔に効く漢方薬です。そのためこのような体質の人が乙字湯を服用すると、いぼ痔(内痔核・外痔核)や切れ痔(裂肛)などが原因から改善されていきます。

ただ一方で体質が合わない人が服用すると、下痢などの副作用が起こりやすくなります。下痢は便秘と同様に、痔の原因となります。そのため基本的に、下痢が起こりやすい体質の人は乙字湯の服用を控える必要があります。

このとき女性の体は、月経周期によって体調が変わります。具体的にいうと、時期によって便秘が起こりやすくなったりおなかが緩くなったりすることがあるのです。そのため女性は、自分が乙字湯を飲んでも構わないのかを判断するのが難しいことがあります。

また妊娠を希望している人は、妊娠に悪影響のあることを避けたいと思っているはずです。そのためこのような人の中には、乙字湯を服用しても問題ないのかが気になることでしょう。

では、生理周期によって体調が変わった場合、乙字湯を服用しても問題ないのでしょうか? また乙字湯は、妊娠に悪影響を与えることがあるのでしょうか?

ここでは生理中や妊活中などでの乙字湯の服用について解説していきます。

月経周期によって乙字湯が飲めなくなることはあるのか?

漢方医学には、証(しょう)という体質を表す基準があります。証には実証(じっしょう)と虚証(きょしょう)、中間証(ちゅうかんしょう)の3種類があります。

実証とは、体力が充実していて便秘がちな人を指します。一方で疲れやすく冷え性で、貧血や下痢・軟便などが起こりやすいタイプの人は虚証となります。中間証は実証・虚証の両方に当てはまらない人のことです。

このとき乙字湯は、中間証~実証向けの漢方薬です。そのため虚証ではない人は、乙字湯を服用して痔を改善することができます。

以下が乙字湯の効能の画像。「体力中等度以上=中間証~実証」を指す。

一方で虚証の人が乙字湯を服用すると、下痢などの副作用が起こりやすくなります。そのため基本的には、虚証の人は乙字湯の服用を避ける必要があります。

ただ前述のように、女性の場合は生理周期によって体調が変わります。そのため生理のある女性は、普段の自分の体質だけではなく、体調を観察して乙字湯を服用するかどうかを決めることが大切です。

生理前に乙字湯を飲めるのか?

前述のように虚証の人は、おなかを下しやすい性質をもちます。

ただ普段は虚証の症状が出ている人であっても、生理前には便秘が起こることが多いです。これは生理周期によって女性ホルモンのバランスが変化するためです。

具体的にいうと、生理前の女性の体内ではプロゲステロンという女性ホルモンの分泌量が多くなっています。

プロゲステロンには、水分や栄養などを体内に蓄えさせる作用があります。そのため生理前には、プロゲステロンの影響によってむくみや便秘などが起こりやすくなるのです。

このときプロゲステロンの分泌量は、生理が始まる頃に低下します。そのためプロゲステロンの影響によって起こった便秘は、生理が来る頃には解消することがほとんどです。

ただ、便秘は痔を悪化させます。そのため痔を患っている人は、一時的なものであるとしても、すみやかに便秘を解消することが大切です。

このような中、乙字湯には便秘薬にも含まれているダイオウが配合されています。そのため乙字湯を服用すると、便秘が解消されやすくなります。

したがって普段は虚証の症状が出ている人であっても、生理前に便秘になるようであれば、この期間は乙字湯を服用することをおすすめします。そうすることで便秘による痔の悪化を防ぐとともに、患部の血行を良くして痔そのものを解消しやすくなります。

また中間証~実証の人は、生理前には特に便秘が悪化しやすくなります。したがってこのような人は、生理前に関わらず常に乙字湯の服用を続けておくことが大切です。

生理中に乙字湯は飲めるのか?

生理前には便秘が起こりやすい一方で、生理中にはおなかが緩くなりやすいです。これは経血を外に排出するために、子宮が動くためです。この刺激が腸に伝わり、排便が促されやすくなるのです。

特に虚証の人は、生理中に下痢が起こりやすいです。そのため虚証の人は、生理中の乙字湯の服用を休むことをおすすめします。

また中間証~実証の人であっても、生理中は軟便になりやすいです。

このとき基本的には、生理によって軟便が起こっても中間証~実証の人は乙字湯の服用をやめる必要はありません。

以下の図のうち痔に負担をかけにくいのは、普通便~やや柔らかい便です。そのため軟便は、痔に悪影響を与えることがないのです。

また生理中に乙字湯を休んで服用期間が空いてしまうと、痔がしっかり治りにくくなります。そのため痔をしっかり治したいのであれば、生理中であっても乙字湯の服用を続ける必要があります。

ただ中間証~実証の人であっても、体調次第では生理中の乙字湯の服用によって腹痛・下痢が起こることがあります。このような場合は、一度乙字湯の服用を休止することが大切です。そして生理が終わってお腹の調子が戻ったら、乙字湯の服用を再開しましょう。

乙字湯は妊活に悪影響はあるのか?

生理と同時に女性が認識するべきものとして胎児への影響があげられます。現在では、3組に1組の夫婦が不妊で悩んでいるといわれています。

このように不妊で悩んでいる人は、妊娠に悪影響のあることをなるべく避けたいと思うことでしょう。そのためこのような人は、「妊娠に悪影響があるならば、乙字湯を飲みたくない」と思うはずです。

結論からいうと、乙字湯は妊娠に影響ありません。そのため妊娠を望んでいる女性・男性が乙字湯を服用しても、全く問題がありません。

ただ「妊娠しやすくなる活動=妊活」をしている女性の中には、乙字湯の服用に注意が必要なケースもあります。

妊活中の乙字湯服用で注意が必要なケース

妊娠を望んでいる女性は、生活習慣を変えたり体を温めたりなどの工夫を実践していることでしょう。

このとき妊活の一環として処方される漢方薬の中には、乙字湯と重複する成分を含むものがあります。

例えば当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は、古くから婦人科系の症状に用いられています。当帰芍薬散は当帰(トウキ)、川芎(センキュウ)、芍薬(シャクヤク)、茯苓(ブクリョウ)、蒼朮(ソウジュツ)、沢瀉(タクシャ)を構成生薬としています。

また加味逍遙散(かみしょうようさん)も不妊などの改善のために利用されています。加味逍遙散は柴胡(サイコ)、芍薬(シャクヤク)、当帰(トウキ)、茯苓(ブクリョウ)、甘草(カンゾウ)などの10種類の生薬で構成されています。

これらのうちトウキとサイコ、カンゾウは、乙字湯にも含まれています。そのため当帰芍薬散・加味逍遙散と乙字湯を併用すると、重複している生薬を多く摂ることになります。

このときカンゾウは、過剰摂取によって偽アルドステロン症(高血圧などが起こる病気)の発症リスクを高めることがわかっています。そのため妊活のために前述した漢方薬を服用している人は、乙字湯との併用に注意する必要があります。

なお漢方薬を処方した医者が許可すれば、乙字湯を服用しても問題ありません。そのため妊活のために漢方薬を飲んでいる人は、乙字湯を飲んでも大丈夫かどうかを担当医や薬局の薬剤師、ドラッグストアなどの登録販売者などに確認してみましょう。

妊娠初期の乙字湯の服用が流産の原因になるのか?

一般的に妊娠が発覚するのは、妊娠2~3ヶ月頃です。この頃になると、生理の遅れやつわりなどによって妊娠に気づく人が多くなります。

一方で妊娠してすぐのタイミングでは、ほとんどの人が妊娠に気づいていません。そのためこの時期には、妊娠初期と知らずに乙字湯などの薬を服用し続けていることが多いです。

このとき乙字湯に含まれるダイオウには、流産・早産を引き起こすリスクがあることがわかっています。これは、ダイオウには腸を動かして排便を促す作用があるためです。

腸がダイオウによって活動すると、これにつられて子宮が動きやすくなります。そうすると、「子宮内のもの=おなかの中の赤ちゃん」が子宮外へ押し出されやすくなり、流産・早産につながるのです。

このようなことから妊娠初期に乙字湯を服用し続けていた人の中には、「乙字湯のせいで流産が起こるのではないか」と気に病む人がいます。

ただ、妊娠初期の流産のほとんどは胎児に問題があるケースです。実際に妊娠初期の乙字湯の服用は、胎児にほとんど影響がないことがわかっています。そのため妊娠初期だと知らずに乙字湯を飲んでしまっていても、強く心配する必要はありません。

したがってこれから妊娠を考えている人も、妊娠が発覚するまでは乙字湯を飲んでも問題ありません。そして妊娠が発覚したら乙字湯の服用を休み、産後に薬の服用を再開するようにしましょう。

まとめ

乙字湯は便秘がちで体力のある人(実証)に適した痔の薬です。そのため下痢が起こりやすい体質(虚証)の人は、乙字湯の服用を控える必要があります。

ただ女性の体は、生理周期によって調子が変動します。そのためタイミングによっては、虚証の人であっても乙字湯の服用が適していることがあります。一方で実証であっても、服用を一旦休止する必要性が生じることもあります。

また現在妊活のために漢方薬を服用している人は、乙字湯との併用に注意が必要なケースがあります。

そのため生理がある女性や妊娠を希望している女性に痔が起こったのであれば、これまでに述べたような情報を参考にして乙字湯の服用を検討しましょう。そうすることで、副作用などの心配なく痔を内側から治すことができます。


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痔の悩みは周りに相談しにくいです。だからこそ、医薬品を活用して本気で症状を治し、元気な日常生活を取り戻そうとする人は多いです。

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