病気の中には、親から子へ遺伝するものがあります。例えばアレルギーは、遺伝する疾患の代表的なものの一つです。

アレルギー体質には特定の遺伝子によって発病することが判明しています。

そして子供は、両親から遺伝子をもらって生まれてきます。そのため親が「アレルギー体質になる遺伝子」をもっていると、子供もこの遺伝子をもつことがあります。つまりアレルギー体質が親から子へと引き継がれるのです。

このとき親が痔を発症していると、子供も痔を患う可能性が高いことがわかっています。実際に「痔を手術で治療した人の約半数に、痔を発症している近親者がいる」というデータがあります。そのため痔を患っている人の中には、「自分の痔は遺伝によるものだ」と思っている人がいます。

では痔は、実際に遺伝によって発症する病気なのでしょうか? また近親者が痔を発症している場合は、どのような点に注意したらいいのでしょうか?

そこで、ここでは痔と遺伝について解説していきます。

痔は遺伝するのか?

わたしたちの体は、DNAという設計図を元に作られています。DNAの中には、遺伝子という「人体のパーツの設計図」があります。そのため遺伝子が異なると、人体の一部の特性・特徴が変わることになります。

例えば同じ人間であっても、目や鼻などの形はみんなそれぞれ違います。これが人はそれぞれ、異なるパーツの設計図=遺伝子をもっているためです。

わたしたちのDNAは、母親のもつDNAの半分と父親のもつDNAの半分で構成されています。そのため子供のもつ「パーツの設計図」は、両親のどちらかと同じになります。そのためわたしたちは、母親に似ているところがあったり父親に似ているところがあったりするのです。

このとき冒頭で述べたように、アレルギー体質は特定の遺伝子によって生じます。そのため両親のどちらかから「アレルギー体質になる遺伝子」が引き継がれると、子供がアレルギー体質となります。

これに対して痔は、特定の遺伝子によって起こる病気ではありません。つまり「痔になる体質の設計図」というものは存在していないのです。

痔を発症する原因とは?

痔は肛門に起こる病気です。そして肛門は便の通り道です。そのため便の状態は、痔の発症に大きく関与します。したがって便を固くしたり水っぽくしたりする便秘や下痢などは、痔の大きな原因の一つです。

また血行不良も痔を引き起こしやすくします。

痔の一つであるいぼ痔(痔核)は、肛門組織がうっ血を起こすことによって生じる病気です。

また切れ痔(裂肛)は肛門の皮膚部分が、負荷に耐えきれず裂けることによって起こります。そのため血行不良によって皮膚が不健康な状態となると、皮膚が裂けやすくなります。つまり切れ痔を生じやすくなるのです。

さらにあな痔(痔瘻・じろう)は、おしりの内部に便に含まれる細菌が入り込んで細菌感染が起こることによって発症する病気です。

このとき体の防御機構(免疫)がしっかり働いていれば、細菌がスムーズに体外へと排出されるため細菌感染は起こりません。ただ免疫力が低下していると、細菌感染を防ぎきれなくなり痔瘻を発症しやすくなります。

このような中、血液の巡りが悪くなると免疫が働きにくい状態となります。そのため血行不良は、痔瘻の発症にも深く関与しています。

そして便秘や下痢、血行不良などは、悪い生活習慣などのさまざまな原因によって起こります。

例えば、便は飲食物のカスで構成されています。そのため食事の内容は、便秘や下痢などに深く関与しています。また強すぎるストレスや疲労などは、便秘や下痢などを引き起こしやすくします。さらに運動不足や体の冷えなども便秘・下痢の原因となります。

また血行不良の主な原因は、運動不足です。さらに体の冷えやストレスなどの要因によっても起こりやすくなります。女性であれば、おなかが大きくなる妊娠中には下半身の血行がかなり悪くなりやすいです。

このように便秘や下痢、血行不良などは、悪い生活習慣によって起こりやすくなる症状です。そのためこれらが原因となる痔も、さまざまな生活習慣によって発症しやすくなります。このことから痔は悪い生活習慣によって引き起こされる症状の一つとされています。

多くの人が知っているように、生活習慣病の一種である糖尿病や高血圧症などは遺伝によって発症する病気ではありません。これと同様に、痔も遺伝性疾患ではないのです。

痔が遺伝したように感じる理由とは?

「子の顔は親に似る」ということは、多くの人が知っていることです。実際に子供の持つ「人体の設計図」は、両親から受け継がれているものです。

したがって血のつながった親子では、共通の設計図を持っていることになります。そのため基本的に、子の容姿は親に似ます。

また親に似るのは容姿だけではありません。親の性格やくせ、好みなども、子供に引き継がれます。そのため親に「痔になりやすい生活習慣の癖」があると、これが子供に引き継がれることがあります。

さらに痔そのものは遺伝しない病気であるものの、親の体質によっては痔を発症しやすい体質は遺伝します。そのため「痔が遺伝した」と感じる人は、「痔になりやすい体質」が遺伝している可能性があるのです。

痔になりやすい家系である

一般的に赤ちゃんは、便秘にならないと思われがちです。ただ実際には生まれたばかりの新生児であっても、便秘は起こります。

また中には他の子と同じ種類の粉ミルクを同じ量だけ摂取していても、便秘や下痢などになりやすいタイプの子がいます。このことから便秘や下痢などは、体質によって起こりやすさに差があることがわかります。

便秘になりやすい体質であれば、その分だけ痔を発症しやすいです。また下痢を起こしやすい体質であれば、下痢によって痔になりやすいといえます。

このような体質は、子供に遺伝します。便秘になりやすい設計図を親から受け取っていれば、子供も便秘体質になります。そのため親が便秘・下痢体質であると、その分だけ子供も痔になるリスクが高くなります。

また性格は、親からの遺伝と環境の2つの影響を受けて形成されます。そのため親がストレスを溜めやすい性格であると、子供も同様の性格をもつことがあります。

例えば真面目な人や責任感が強い人などは、そうでない人に比べて嫌なことを我慢しやすい傾向にあります。ただ我慢すると、その分だけストレスが溜まります。

また物事を悲観的に捉える性質があると、多くのことをストレスに感じやすくなります。そうするとストレスを生じる要素が多くなるため、ストレスを溜めやすくなります。

強すぎるストレスは、痔を含めてさまざまな病気を引き起こします。そのため親から「ストレスを溜めやすい体質」を引き継いでいると、痔を発症しやすくなるといえます。

そして肛門の形や性質なども親から遺伝します。

このとき肛門が狭かったり肛門が締まりやすかったりすると、排便時に便が肛門を通り抜けにくくなります。そうすると肛門に強い負荷がかかって、切れ痔を発症しやすくなります。

また肛門組織へ血液が流れ込みやすい構造になっていると、その分だけ組織がうっ血を起こしやすくなります。つまり、いぼ痔を発症しやすくなるのです。

そして肛門と直腸の間の穴(肛門腺窩)が他の人よりも大きいと、その分だけ便が入り込みやすくなります。肛門腺窩に便が入り込むと、便に含まれている細菌によって細菌感染が起こりやすくなります。

そうするとおしりの内部に膿が溜まって、おしり内を流れ進んでいきます。この膿がおしりの皮膚などに穴を空けると、あな痔の発症となります。

親が痔になっているということは、親の肛門が「痔になりやすい構造」になっていることが考えられます。そしてこのような構造を子供が引き継ぐと、子供も痔を発症しやすくなります。そのため親が痔になりやすい構造の肛門を持っているのであれば、痔になりやすい家系である可能性が高いといえます。

生活環境が似ている

前述のように痔は、生活習慣病の一種です。そのため遺伝によって痔になりやすい体質になっていたとしても、生活習慣に気を配っていれば痔は発症しなくなります。

ただこのとき親と子が同居していると、生活環境が似やすくなります。

例えば同居している親子は、同じ食事を摂ること機会がかなり多いです。そのため親が痔になりやすい食生活を送っていると、子供の食事内容も痔になりやすいものとなります。

また入浴に関する方針は、家庭によって異なります。例えば入浴時に湯船に浸かる家庭があれば、シャワーのみで済ませるのが基本である家庭もあります。

入浴時に湯船に浸かると、その分だけ体が温まります。一方で入浴をシャワーのみで済ませると、体が冷えやすくなります。

そして前述のように体の冷えは、痔の原因となります。そのため入浴をシャワーで済ます習慣のある家庭は、「痔になりやすい共通の生活習慣がある」といえます。

このように親に痔になりやすい生活習慣があると、同居している子供も痔になりやすい環境に身を置くことになるのです。

痔になりやすい習慣が引き継がれている

子供が親に似るのは、遺伝だけが理由ではありません。親子の血がつながっていなくても、親の習慣は自然と子供へと引き継がれます。これは幼少時に経験したことは子供にとって「当たり前」のことになるためです。特に親の食の嗜好は、子供の食生活に大きな影響を与えます。

例えば親に毎日お菓子を食べる習慣があると、当たり前のように子供に毎日お菓子を与えます。そうすると子供は、「お菓子は毎日食べるものである」と自然に思うようになります。

また小さい頃から食卓にあまり野菜が並ばなければ、野菜を食べる習慣が身につきません。そのためこのような食生活で育つと、「野菜を食べよう」という意識は生まれません。

さらに親がお酒を飲んでいると、「大人はお酒を飲むもの」と思うようになります。そうすると大きくなったときに、当たり前のようにお酒を飲むでしょう。

お菓子を食べる習慣が多くなると、その分だけ肥満になりやすくなります。肥満は痔を含め、さまざまな病気の原因となります。また野菜を食べる量が少ないと、便秘が起こりやすくなります。

そしてアルコールの摂り過ぎは、下痢や血行不良などを引き起こして痔の発症につながります。このようなことから親が痔になりやすい食生活を送っていると、子供も同様の食習慣が身につきやすくなるといえます。

さらに子供は、親の行動からさまざまなことを学びます。そのため親が痔になりやすい生活を送っていると、その習慣が子供に引き継がれてしまいます。

例えば親に本を読む習慣があると、子供も自然と本を読むようになることがわかっています。これは読書をしている親の姿を見て子供が「本を読むことはいいことである」と学習しているためです。

一方で親が人の悪口ばかりいっていると、子供は「悪口は言っていいことである」と判断します。その結果、子供が悪口をいうことにためらいをもたなくなります。つまり良い習慣だけではなく、悪い習慣も子供に引き継がれるということです。

これと同様に親に運動習慣がないと、子供は「運動することは大切なことである」と認識しません。そのため運動しない親に育てられた子供は、積極的に運動しようとはしないことが多いです。その結果、子供が大人になって運動する機会が減ると、運動不足になりやすくなります。

また排便の仕方や体の洗い方などは、親から教わります。このとき親からウォシュレットを長時間使ったり肛門をゴシゴシこすって洗ったりすることを教わると、疑いをもたずにこのようなことをずっとやり続けます。

肛門を洗いすぎると、肛門のバリア機能が低下して弱くなります。そうすると、組織が腫れたり皮膚が裂けたりしやすくなります。つまり痔を発症しやすくなるということです。

そして小さい頃からの習慣は、きっかけがない限り変わることはありません。そのため親に痔を引き起こしやすくする習慣があると、子供に同様の習慣が引き継がれやすくなります。このようなことから痔が親から子へ遺伝したように感じるのです。

親が痔を患っている場合の痔の治し方とは?

前述のように痔は、遺伝する病気ではありません。ただ親が痔になっていると、さまざまな理由によって子供も痔になりやすくなります。そのため親が痔になっているのであれば、あなた自身も痔にならないように気をつける必要があります。

このとき遺伝する特徴の中には、表面化しないものもあります。

例えば両親ともに二重まぶたである場合、子供も二重まぶたになるように思えます。ただこのとき両親の親(祖母祖父)に一重まぶたの人がいる場合、子供のまぶたは一重になる可能性があります。これは両親が「一重まぶたの遺伝子」を持っているためです。

二重まぶたの遺伝子をもっていると、一重まぶたの遺伝子を持っていて一重まぶたは発現しません。このような「持っていても性質が表面化しない遺伝子」を潜性遺伝子(劣性遺伝子)といいます。

そのため両親が二重まぶただったとしても、両親が一重まぶたの遺伝子を持っていると、子供に一重まぶたの遺伝子のみが引き継がれることがあります。このようにして両親から一重まぶたの遺伝子を受け取ると、親が二重まぶたであっても子供のまぶたは一重となります。

これと同様に、両親が痔を発症していなくても祖母や祖父などが痔になりやすい体質を持っている場合、この体質が自分に引き継がれていることがあります。

そのため痔になりやすい家系かどうかを知るためには、両親だけではなく近親者の傾向を見ることが大切です。そして祖父母や兄弟などに痔になっている人がいるのであれば、痔を防ぐ生活習慣を身につけるようにしましょう。

自分の体質を把握する

前述のように体質は遺伝します。そのため近親者に痔になっている人がいるのであれば、自分が痔になりやすい体質なのかを把握する必要があります。

例えば旅行などの「いつもと違うこと」をするたびに便秘になる人は、便秘体質である可能性が高いです。また緊張などでおなかを下しやすいのであれば、下痢を起こしやすい体質であることが考えられます。

そして便秘・下痢体質であるようならば、他の人よりも便秘や下痢などになりにくい生活を心がける必要があります。

例えば便秘体質なのであれば、水を多めに飲んだり朝食を食べたり、野菜をたっぷり摂ったりするようにしましょう。また下痢体質なのであれば、おなかを温めたりアルコールを控えたりすることをおすすめします。

また頼まれごとを断れなかったりついつい頑張りすぎてしまったりする人は、その分だけストレスを溜めやすいです。そしてイライラしたり落ち込んだりしやすい人は、ストレスを感じやすい体質なのかもしれません。

ストレスを溜めるとその分だけ痔を発症しやすくなるということは前述のとおりです。そのためストレスを溜めやすい体質の人は、気分転換などのストレスを溜めない工夫を実践する必要があります。

このようにして自分の体質に合わせた痔対策を行うと、痔を発症しにくくなったり痔が改善しやすくなったりします。そのため近親者に痔を発症している人がいるのであれば、まずは自分を見つめ直して「痔になりやすい体質かどうか」を見極めてみましょう。

生活習慣を見直してみる

前述のように痔は生活習慣病の一つです。そのため糖尿病や高血圧症等と同様に、痔になりやすい体質を引き継いでいても生活習慣に気をつけていれば痔は発症しません。したがって親が痔を発症しているのであれば、自分に「痔を発症しやすい生活習慣」が引き継がれていないかを見直してみることが大切です。

例えば野菜や発酵食品などを多く食べていると、便秘が起こりづらくなるため痔を発症しにくくなります。一方で肉や揚げ物などばかり食べていると、腸内環境が悪化して便秘が起こります。

また飲酒や喫煙なども痔に悪影響を及ぼします。そのため痔を予防・改善したいのであれば、これらをなるべく控えるようにすることが大切です。

さらに運動不足だったり体が冷えていたりすると、血行不良を原因とした痔が起こりやすくなります。そのため体を動かさない仕事をしている人や薄着が好きな人、冷たい飲み物が好きな人などは、運動したり体を温めたりすることが大切です。

そして肛門の洗い過ぎは、痔の発症・悪化を招きます。そのため排便のたびに数十秒もウォシュレットを使ったり入浴時にボディタオルで肛門を擦って洗ったりしている人は、ウォシュレットを使う時間を短くしたり手で肛門を洗ったりするようにしましょう。

まとめ

痔そのものは遺伝する病気ではありません。ただ痔になりやすい体質は、親から子供へと引き継がれます。そのため親が痔を発症している場合は、自分が痔になりやすい家系である可能性があります。

また痔になりやすい家系であっても、痔になりやすい体質が表面化しなければ痔が発症しません。そのため親が痔を発症していなくても、近親者に痔を患っている人がいるのであれば痔になりやすい家系であることが考えられます。したがって自分が痔になりやすい体質かどうかを見極めるためには、親だけではなく祖父母や兄弟などの体質にも着目しましょう。

さらに親から引き継がれるのは体質だけではありません。生活習慣やくせ、性格なども引き継がれます。そのため親が痔になりやすい生活を送っている場合、子供も痔になりやすい習慣が身についている可能性が高いです。

そのため痔が遺伝しているように感じるのであれば、自分の体質や生活習慣を見つめ直してみましょう。その上でこれまでに述べたような痔対策を行うことで、痔を予防・改善することができるようになります。


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