「痔ができているとき座ると痛い」ということは、多くの人が知っています。一方で「痔は歩くのも痛い病気である」ということは、痔になった人しか理解できないことが多いようです。

歩行は日常生活に必要不可欠な動作です。そのため痔によって歩くだけで痛い状態が続くと、日常生活に悪影響が起こります。

ではなぜ、痔が起こると歩くだけで痛みが起こるのでしょうか? また歩くことによって起こる痔の痛みは、どのようにして対処したらいいのでしょうか?

そこでここでは、歩行時に起こる痔の痛みの対処法について述べていきます。

痔が起きていると歩くだけで痛いのはなぜ?

痔を発症している人であれば、歩行時に痔の痛みが起こった経験があるでしょう。ただこのような人であっても、「なぜ歩行時に痔の痛みが起こるか」について詳しく知らないことが多いです。

しかしながらどのような問題であっても、原因を知らなければ対処することはできません。そのため歩行時の痔の痛みを解決するためには、歩くことによって痔が痛む理由について正しく理解することが大切です。

痔の患部が擦れる

どんなにおしりが小さな人でも、歩くと左右のおしりの皮膚が擦れます。

ただ日常生活で歩行時におしりが擦れていることを自覚することは、あまりありません。これは、おしりの割れ目に生えている毛がおしりの皮膚の摩擦を軽減しているためです。

ただ長時間歩いたりランニングしたりすると、おしりに股擦れ症状が起こります。実際にマラソンランナーなどの間では、マラソン前におしりの股擦れ対策を行うことは常識となっています。このことからも、歩行時にはおしりの皮膚が擦れていることが分かります。

このとき痔は、肛門に生じる病気です。痔が起こると、肛門に少しでも衝撃が加わって皮膚が擦れると、その間にある痔の患部に痛みが起こるのです。

脱肛するようになった内痔核は歩くと出る

痔にはいぼ痔(痔核)と切れ痔(裂肛)、あな痔(痔瘻)の3種類があります。

これらはどれも、歩くことによって痛みが強くなる病気です。特にいぼ痔と切れ痔は、歩行時に痛みやすいです。

切れ痔は肛門皮膚の裂け傷です。そのため傷に触ると痛みが起こるのと同様に、歩くことによって切れ痔が擦れると痛みを感じます。

一方でいぼ痔は、肛門組織にぷにぷにとしたいぼを生じる疾患です。このときいぼ痔には、肛門内側にできる内痔核と肛門外側にできる外痔核の2種類があります。

これらのうち外痔核には、痛みを感じる神経が多く通っています。そのため外痔核が歩行によって擦れると、激しい痛みが起こります。したがって外痔核が起こると、痛すぎてまともに歩くことができなくなります。

一方で、内痔核には痛覚がありません。また内痔核の初期ではいぼが肛門の中にあるため、歩行時に皮膚と擦れることもありません。そのため初期の内痔核では痛みが起こらず、出血が主な症状となります。

ただ内痔核が悪化して肛門から脱出(脱肛)するようになると、内痔核がおしりと擦れて痛みを感じるようになります。

このとき脱肛が起こるほど悪化した内痔核であっても、内痔核が肛門内にある状態では痛みが起こりません。そのため内痔核が脱肛するようになっても、内痔核を肛門内に押し込めば内痔核による痛みを回避できます。

ただ肛門内に押し込んだ内痔核は、重力や歩くときの衝撃を受けて再び脱肛します。そして脱肛が起こると、おしりと擦れることによって強い痛みが起こります。そのため内痔核が悪化して脱肛するようになると、歩行時に痛みが起こりやすくなるのです。

肛門に圧力がかかる歩行をしている

痔を発症すると、排便時に痛みが起こるようになります。これは痔の患部に便が擦れることが原因の一つです。

また排便時のポーズは、肛門に圧力がかかりやすい姿勢です。肛門に圧力がかかると、その分だけ痔の痛みが起こりやすくなります。そのため痔を発症すると、排便時に強く痛むようになるのです。

このとき肛門に圧力がかかるのは、排便時だけではありません。日常生活のさまざまな動作が肛門に圧力をかけます。

例えば背を伸ばして正しい姿勢で歩くと、肛門に負担がかかりにくいです。一方で掃除機をかけるときのような前かがみの姿勢で歩くと、肛門にかかる圧力が高くなります。

また5kg程度の荷物を持って歩くと、排便のときと同じ程度の力が肛門にかかることがわかっています。そのため重い荷物を持って歩くと、その分だけ歩行時の痔の痛みが強くなります。

このようなことから歩行時に痔の患部が痛むのであれば、肛門に圧力がかかりやすい歩き方をしている可能性があります。

痔によって歩行時に痛みが起こるときの対処法

痔によって歩行時に痛みを感じるようになったら、なるべく歩きたくないと感じるはずです。ただ現実的には、まったく歩かずに生活することは不可能です。

例えば入院したり介護を受けたりすると、ベッドから出ない生活を送ることができます。ただ、痔の痛みによって入院したり介護を受けたりすることはまずありません。

また身の回りの世話をしてくれる人がいたとしても、食事を摂ったりトイレに行ったりする際には体を起こす必要があります。

さらに痔の痛みが酷くても、痔で仕事を休む人はほとんどいません。

基本的に仕事を休むためには、会社に仕事を休む理由を告げなければいけません。このとき女性の多くは、「痔は恥ずかしい病気である」と思っています。そのため女性は、痔であるということを人に会社に伝えることができないでしょう。

また男性であっても、痔で仕事を休むとは言いづらいです。痔は人にうつる病気ではありません。そのためインフルエンザなどの感染症と違い、痔は仕事を休まなければならない病気ではありません。

また痔のつらさを理解できない人には、「痔で会社を休む」ということが怠けているように受け止められることがあります。そのため痔の症状がつらくても、無理して出勤する人がほとんどです。

このことから痛みを伴う痔を発症していても、まったく歩かない生活を送ることはできないことが分かります。

そのため歩くだけで痛い痔を発症しているのであれば、痔が痛まない歩き方を知っておくことが大切です。そうすることで、歩行時の痔の痛みが軽減して日常生活がかなり楽になります。

歩き方を工夫する

人にはそれぞれ、歩き方にくせがあります。

例えば背筋を伸ばして歩く人もいれば、歩くときの姿勢が猫背になっている人もいます。また歩幅や歩くスピードなども、人それぞれ違います。

このとき猫背で歩くと、前かがみで歩いた時と同様に肛門に圧力がかかりやすくなります。そのため痔を生じているときは、背筋を伸ばした正しい姿勢で歩くように意識することが大切です。

ただ今まで猫背で歩いていた人が背筋を伸ばして歩こうとすると、背中を反らせてしまうことが多いです。背中が反ると、重心が体の中心に来ません。このような姿勢も前かがみと同様に、肛門に負担がかかります。

そのため猫背の人は背中を反らせるのではなく、腹部に力を入れることを意識して歩くようにしましょう。そうすることで歩行に適した姿勢になり、肛門への負担を減らすことができます。

また歩くときの歩幅が大きかったり歩くスピードが早かったりすると、その分だけ肛門が擦れやすくなります。そのため歩くと痔が痛むのであれば、普段よりも歩幅を狭くして、ゆっくり歩くことが大切です。

肛門筋トレを行う

前述のように歩行時に痔が痛むのは、歩くことによって内痔核が脱出することが一つの原因です。そのため歩行時の脱肛を防ぐことができると、歩く際の痛みが軽減しやすくなります。

脱肛は、肛門の筋肉を鍛えることで改善しやすくなります。肛門の締まりを良くすることで、内痔核を脱出しにくくするのです。

また肛門の筋肉を鍛えると、肛門組織の血流が良くなります。そうすると痔そのものが改善されて痛みが起こりにくくなります。このようなことからも、歩行時に痔の患部が痛むのであれば肛門筋トレの実践をおすすめします。

肛門筋トレは立った状態で行い、肛門を上に吊り上げるようなイメージでおしりに力を入れます。この状態を数秒維持したら、一気に力を抜いて肛門を緩めます。これを何度も繰り返し、肛門の筋肉を鍛えます。

このとき肛門筋トレは、5分程度のトレーニングを1日1回行うと効果的です。ただトレーニングは、続けることが大切です。そのためトレーニングのための時間を取ることが難しいのであれば、回数や時間などにこだわらず自分に合ったタイミングで肛門筋トレを行うことが大切です。

例えば肛門筋トレは立っていればできるため、通勤や家事などの際に実践できます。このようなタイミングで行うと、わざわざトレーニングのための時間を取らずに済むため肛門筋トレを続けやすくなります。

なおすでに脱肛が起こっている状態で肛門筋トレを行うと、痛みが激しくなります。そのため肛門筋トレは内痔核を肛門内に挿れてから行い、強い痛みを感じたら中止することが大切です。

肛門に潤滑剤を塗る

歩行時に痔の患部が擦れるため、痛みが起こります。そのため擦れないようにすると、歩行時の痛みはかなり軽減されます。

具体的にいうと、痔の患部に白色ワセリンや痔の軟膏などの薬を塗っておきます。そうすると軟膏が患部を保護し、摩擦が低減して痛みを感じにくくなります。このとき軟膏を多めに塗ると、より効果的です。

ただ軟膏は油脂性の成分で構成されているため、下着に付くと落ちにくいです。そのため軟膏を痔の患部に塗る場合は、生理用ナプキンを使用したり下着にガーゼを当てたりすることをおすすめします。

重いものを持たない

前述のように重い荷物を持って歩くと、その分だけ痔の患部に圧力がかかって痛みが起こります。そのため痛みを伴う痔を発症している場合は、荷物を軽くすることが大切です。

どうしても荷物を持たなければならない場合は、リュックなどで背中に背負うことをおすすめします。

そうすることで重心が体の中心に近づきやすくなり、肛門への負担を減らすことができます。その結果、荷物を手に持ったり肩にかけたりするときよりも痔の痛みが起こりにくくなります。

痛くなるポーズに気をつける

日常生活では、肛門に負担のかからない姿勢を取り続けることは困難です。例えば物を落としたら、しゃがんで拾います。しゃがむと肛門に圧力がかかるため、強い痛みが起こります。

また家事などを行う際には、肛門に負担のかかる姿勢を取りやすいです。

例えば前述のように、掃除機をかけるために前かがみの姿勢になると、肛門に強い圧力がかかります。また雑巾がけのポーズを取ると、排便時と同じくらいの強い圧力が肛門にかかることがわかっています。

肛門にかかる圧力が高くなると、その分だけ痔の痛みが悪化します。したがって痔を生じている場合は、肛門に圧力がかかる姿勢を避けることが大切です。

例えば掃除機をかける際には、前かがみにならないように注意する必要があります。このときコードレスの掃除機を使うと、コード付きの掃除機よりも痔の患部が痛まない姿勢を維持しやすくなります。そのため可能であれば、コードレス掃除機を利用することをおすすめします。

また床拭きには、フローリングワイパーを使うようにしましょう。そうすることで、「床拭きの際にしゃがんでしまい痔の患部が痛む」ことがなくなります。

まとめ

痔は一般的に、座ると痛い病気だと思われています。ただ痔を発症すると、座るときだけではなく歩くときにも痛みが起こります。

歩くだけで痛い状態になると、仕事や家事などを行うのがつらくなります。また痔が痛むからといって、これらを休むことはできないでしょう。そのため痔を発症しても、歩かない生活を送ることはできません。

しかしながら歩行時の痔の痛みは、歩き方などを工夫することによって軽減することができます。

そのため歩くのも痛い痔を発症しているのであれば、これまでに述べたような情報を参考に、歩行時の痔の痛みを軽くする生活を送るようにしましょう。そうすることで、痛みで苦しむことがなくなり仕事や家事などに集中できるようになります。


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痔の悩みは周りに相談しにくいです。だからこそ、医薬品を活用して本気で症状を治し、元気な日常生活を取り戻そうとする人は多いです。

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