いぼ痔や切れ痔などには、出血を伴うことが多いです。そのためこれらの痔を発症すると、血液で下着が汚れてしまうことがあります。このようなことを防ぐために、出血を伴う痔には生理用ナプキンの使用が推奨されています。

生理用ナプキンは生理によって出る血(経血)で下着を汚さないようにするために開発された商品です。そのため生理用ナプキンを使用すると、痔による出血で下着を汚さなくて済むようになります。

このときあなたが女性であれば、生理用ナプキンの選び方で悩むことはないでしょう。一方でほとんどの男性は生理用品と馴染みがないため、どの生理用品を選んでいいかわからないことかと思います。

さらに、生理用品売り場には「生理用ナプキンに似ているものの、生理用ナプキンではないもの」も陳列されています。そのため生理用品の知識がなければ、間違って「血を吸い取らないもの」を買ってしまうことになりかねません。

では、生理用品にはどのような種類があり、それぞれどのような特徴があるのでしょうか? また、痔の出血のために生理用ナプキンを使用する際には、どのようなタイプのものを選べばいいのでしょうか?

そこで、ここでは痔のための生理用ナプキンの選び方と生理用ナプキンの使い方、注意点などについて解説していきます。

生理用品の種類と特徴

どのような商品であっても、同じようなものを複数のメーカーが販売していることがほとんどです。

例えば、市販の飲料水はさまざまな企業から販売されており、コンビニなどの小規模店舗であっても複数種類から選ぶことができます。また市販薬の中には、含まれている成分がほとんど一緒のものが違う会社から販売されていることが多いです。

これと同様に、生理用品もさまざまなメーカーから販売されています。そのため生理用品売り場には、数多くの生理用ナプキンが陳列されています。

このとき、売り場の生理用ナプキンには「色違い」があることが確認できます。これは、同じメーカーから販売されている生理用ナプキンであってもさまざまなタイプがあるためです。

具体的にいうと、生理用ナプキンには大きく分けて昼用夜用の2種類があり、それぞれ羽つきのタイプと羽なしのタイプが存在しています。

昼用と夜用の違いとは?

生理用ナプキンは、生理によって生じる経血を吸い取るために作られているものです。

このとき昼間などの起きている時間帯には、生理用ナプキンを取り替えることができます。そのため昼用の生理用ナプキンは頻繁に取り替えることを前提に作られており、吸収できる血液の量はそれほど多くありません。

一方で、寝ている間には生理用ナプキンを取り替えることができません。そのため夜用の生理用ナプキンは、昼用のものに比べて多くの血液を吸い取ることができます。

また生理によって生じる経血は、膣から体外へ排出されます。このとき、立っているときには重力によって経血が下方向に流れます。そのため、昼用ナプキンは膣の周囲のみをカバーする設計になっています。

一方で体を横にしていると、膣から出た経血がおしりを伝って後方へ流れてしまうことがあります。そのため夜用のナプキンはこのような経血も吸収できるように、おしり部分を覆うような設計になっています。

多くの場合、夜用は青系の色を使ったパッケージになっています。また一般的に、色が濃くなるほど経血を吸収する能力が高くなります。

羽とは何を指すのか?

生理用ナプキンの裏には粘着テープがつけられており、下着に固定することができるようになっています。そのため生理用ナプキンはガーゼなどよりもズレにくく、痔の出血をしっかりカバーしてくれます。

ただこのようなテープがついていても、動きが激しければ生理用ナプキンがずれていきます。生理用ナプキンがずれると、その分だけ血液が漏れやすくなります。そのため生理用ナプキンの中には、ずれにくくするために固定用テープが追加されているものがあります。

固定用テープは生理用ナプキンの両側についており、鳥の羽のようになっています。

そのため、このような固定用テープが付いている生理用ナプキンを羽つきと呼びます。一方で、このような固定用テープがないものは羽なしと呼ばれています。

生理用ナプキンの羽は、下着の裏側に貼り付けるように折りたたみます。こうすることによって下着と生理用ナプキンがしっかりと固定され、活発に動いてもずれにくくなります。

タンポンとは?

生理用品コーナーには、コンドームに似た箱に入った商品が売られています。これはタンポンと呼ばれ、生理用ナプキンと同様に経血を吸い取るためのアイテムです。

タンポンは細長い綿球にヒモがついた形状をしています。タンポンは膣内に収まる設計となっており、経血をせき止めながら吸収する働きをします。

タンポンを使用すると経血が膣から出なくなるため、下着が汚れる心配がなくなったりお風呂やプールなどに入れたりするようになります。そのため、タンポンは出血量が多かったり生理中にプールに入ったりする時に使用されます。

生理用ナプキンに似た「パンティライナー」

生理用品の中には、血を吸い取らないものがあります。

女性の膣から排出されるのは経血だけではありません。おりものと呼ばれる分泌液も出てきます。そのため生理用品の中には、おりものを吸収するためのナプキンも存在しています。

このような商品はパンティライナーまたはおりものシートと呼ばれ、生理用ナプキンと同じようなデザインの外装となっています。

ただパンティライナーは経血を吸収する設計にはなっていないため、痔による出血をカバーするには向きません。

そのため、痔のために生理用ナプキンを購入する際には、パンティライナーやおりものシートなどの記載があるものを選ばないように注意することが大切です。

出血を伴う痔のための生理用品の選び方

女性にとって生理用ナプキンは日用品であるものの、男性のほとんどには馴染みのないものです。そのため痔で出血した際には生理用ナプキンではなく、トイレットペーパーやガーゼなどを下着に当てようとすることが多いです。

ただ、トイレットペーパーは破けやすいです。そのためトイレットペーパーを重ねて下着に当てても、すぐに破けて血液を吸い取らなくなります。

またガーゼはずれやすいため、患部に当ててもずれて血液が漏れやすくなります。さらに、ガーゼが吸い取れる血液の量はそれほど多くないため、こまめに差し替えないと下着などが汚れてしまいます。

これに対して生理用ナプキンは、一定期間流れ続ける血液を吸収するためのものです。

そのため、生理用ナプキンはトイレットペーパーやガーゼなどよりも痔による出血をカバーする能力が非常に高いです。実際に痔によって出血している際に生理用ナプキンを使うと、血液で下着が汚れる心配がかなり少なくなります。

ただ生理用ナプキンは、経血を吸収するために設計されています。そのため痔のために生理用ナプキンを使う際には、痔に向いた生理用ナプキンを選ぶことが大切です。

夜用の生理用ナプキンを選ぶ

昼用の生理用ナプキンはおしりをカバーする大きさになっていません。そのため通常、昼用の生理用ナプキンを使用しても肛門が覆われず、痔によって生じた血液を吸い取ることはできません。

また、昼用のナプキンを下着のおしり側に貼り付けると肛門を覆うことはできます。ただ生理用ナプキンには、「正しい位置に固定した時にずれにくくなるような溝」が設計されています。

そのため生理用ナプキンは、本来固定するべき場所に貼らないとずれやすくなります。このようなことからも、痔の出血をカバーするためには夜用の生理用ナプキンを選ぶことが大切だといえます。

夜用ナプキンの中には、多い日の夜用特に多い日の夜用などと記載されている商品も存在します。これらは生理用ナプキンの長さが異なります。具体的にいうと、「特に多い日の夜用」という記載のあるものの方が、おしり側の吸収部分が長いです。

また、生理用ナプキンのパッケージには290や330、360などの3桁の数字が大きくデザインされていることが多いです。これは生理用ナプキンの長さを表しており、290は29cm、330は33cm、360は36cmを意味します。

このとき細身の男性であれば、29cmの生理用ナプキンでもおしりをカバーすることができるものの、太めの男性のおしりはカバーしきれないことがあります。そのためおしりに多くの脂肪が付いている人は、33cmや36cmの生理用ナプキンを選ぶようにしましょう。

羽つきのものを選ぶ

近年の生理用ナプキンはズレにくいように改良されているため、羽なしを使用してもそう大きくずれることはありません。

ただ、生理用ナプキンは女性が使うことを前提に設計されています。男性には男性器がついているため、女性よりも生理用ナプキンがズレやすくなることが考えられます。そのため、男性が生理用ナプキンを使用するときは羽つきのものを選ぶのが賢明です。

羽の形や機能などはメーカーによって異なります。また同じメーカーであっても複数の生理用品ブランドがあり、品質や価格などがそれぞれ異なります。

一般的には、価格が高めの生理用ナプキンは安いものよりもズレにくい設計になっています。そのため体を動かす機会が多い人は、価格が高めなブランドの羽つき生理用ナプキンを選ぶようにしましょう。

柔らかく厚みのあるものを選ぶ

生理用ナプキンの中には、スリムタイプと記載されているものがあります。

通常生理用ナプキンは、血液を吸収する部分に吸収体が多く配置されており、中心が盛り上がった状態になっています。これに対してスリムタイプの生理用ナプキンは、全体的に平らでかなり薄い設計になっています。

スリムタイプはその薄さから、吸収力が低いと考えられがちです。ただ実際には、スリムタイプは通常タイプと変わらない量の血液を吸収してくれます。

また、スリムタイプのものは下着に装着しても目立ちにくく、装着時の違和感も少ないです。そのためスリムタイプの生理用ナプキンは、女性に安定した人気があります。

ただ痔のために生理用ナプキンを使用するのであれば、スリムタイプではないものをおすすめします。

出血を伴う痔の中には、痛みを感じないタイプのものがあります。ただ多くの場合、痔が起こると肛門部に痛みを感じるようになります。酷いときには、座れなくなったり歩けなくなったりするほどの痛みを生じることがあります。

このとき、吸収体クッションの多い生理用ナプキンを使うと、座ったり歩いたりした時の肛門への刺激を和らげることができます。そのため厚みのある生理用ナプキンを使用すると、ナプキンがクッションとなって日常生活が楽になります。

数ある生理用品のうち、エリス(大王製紙)やロリエ(花王)などの高価格帯ブランドのものはふわふわとした感触のものが多いです。

またこれらはフィット感が高く、ズレにくいという声も多いです。

一方で、ウィスパー(P&G)やソフィ(ユニ・チャーム)などは吸収力が高いものの、上記ブランドに比べると薄めで痔には向きません。そのため痔のために生理用ナプキンを使うのであれば、エリスやロリエなどの高価格のものを選ぶようにしましょう。

痛みがないときは薄いものでも

スリムタイプの生理用ナプキンは、通常のものに比べて下着に付けても目立ちにくいです。

そのため痔に痛みを伴わない場合は、薄いタイプのものを使用して生理用品を使っていることを目立ちにくくするという選択肢もあります。

スリムタイプの生理用品はさまざまなメーカーから販売されています。この中でも、特にロリエやセンターイン(ユニ・チャーム)、ウィスパーなどのブランドのスリムタイプはかなり薄めの設計となっています。

そのため痔に痛みがなく、体にフィットするズボンを履く機会が多いのであれば、これらブランドのスリムタイプ生理用ナプキンを選んでみるものいいでしょう。

タンポンは痔に向いていない

生理用品の一種であるタンポンには、血液を吸収する能力があります。そのため肛門内に挿入することにより、タンポンは痔によって生じた血液を吸い取ることができます。

ただ、痔を発症している時にタンポンを使用することはおすすめできません。

いぼ痔や切れ痔などは外部からの刺激によって出血が起こります。このとき、タンポンを挿入すると患部がタンポンと触れやすくなります。そのため、タンポンを使用すると痔による出血量が増えやすくなります。

また痔に痛みを伴っている場合、タンポンが患部に触れると痛みを感じます。このようなことから、タンポンは痔に向かないことがわかります。

さらに痔の出血箇所が肛門付近であった場合、タンポンを肛門内へ入れても血液が吸い取られることはありません。

そして、タンポンは膣に入れられることを前提に設計されています。ただ肛門内は膣よりも広いため、タンポンが安定しません。つまり、おしりから血液が漏れやすくなるということです。

このようなことから、おしりの中にタンポンを入れても痔による出血はカバーしきれないことが分かります。そのため、痔の出血対策のために生理用品を使う際には、生理用ナプキンを選ぶようにしましょう。

生理用品を使うときの注意点とコツ

女性であれば、当たり前のように生理用品の使い方を知っています。そのため生理用品のパッケージには、生理用品の使い方についての記載はありません。

また、パッケージの中に生理用ナプキンの使い方がわかる説明書が入っていることもありません。そのため男性が初めて生理用ナプキンを使用する際には、どのようにして使うかがイメージできないことがあります。

そして、痔の際に生理用ナプキンを使うことは病院でも推奨されているものの、男性が生理用品を使うことを異常だと感じる人がいるのは事実です。そのためほとんどの男性は、生理用ナプキンを使用していることを周囲にバレたくないと思うことでしょう。

ただ、生理用品の正しい使い方や使用のコツなどを理解していないと下着が汚れて困ったり、周囲に生理用ナプキンの使用がバレて恥ずかしい思いをしたりする危険性があります。そのため、使い方や使用のコツなどをしっかり学んでから生理用ナプキンを使うことが大切です。

生理用ナプキンの使い方

生理用ナプキンは1枚ずつ個包装されています。具体的には、生理用ナプキンが3つ折りにたたまれており、テープで止められています。

テープを剥がして広げると、生理用ナプキンと包装が両面テープでくっついた状態となっています。これを剥がすと、生理用ナプキンを下着に付けられるようになります。

生理用ナプキンのくびれている部分は、下着の真下・くびれている部分に当てるようにします。そして生理用ナプキンに羽がついている場合は、下着を挟むように羽を折りたたんでナプキンを固定します。

このとき個包装がビニール製である場合、包装から生理用ナプキンを剥がす際にガサガサとした開封音を生じます。そのためこのような音が気になる人は、誰もいないトイレで開封したり予め生理用ナプキンを開封しておいたりすることをおすすめします。

なお、ロリエやエリスなどのシリーズは個包装が不織布となっていて開封音が気にならないように設計されていることが多いです。そのため、誰にもバレずに生理用ナプキンを使用したいときには、これらシリーズの生理用ナプキンを使用するという選択肢もあります。

使用した後の生理用ナプキンは、可燃ごみとして廃棄します。このときナプキンを包んでいる包装で丸めると、小さくして捨てることができます。

使用済み生理用ナプキンは透明な袋にまとめて捨てて問題ありません。ただ透明な袋で捨てるのが恥ずかしいと思った場合には、サニタリー用のゴミ袋を使用することをおすすめします。

サニタリー用のゴミ袋は生理用品コーナーや100円ショップのビニール袋売り場などに置いてあり、黒や青などの不透明なものとなっています。そのためこのような袋を使用すると、使用済みの生理用ナプキンが見えることなく廃棄することができます。

下着はボクサータイプのものを着用する

男性用の下着には、ボクサータイプのものとトランクスタイプのものがあります。

これらのうち、トランクスタイプの下着では生理用ナプキンがおしりにフィットしないため血液が漏れ出ます。そのため生理用ナプキンを使用する際には、ボクサータイプの下着を使うことが大切です。

また生理用ナプキンを使用していても、動きが激しかったり出血量が多かったりすると、血液が漏れることがあります。

通常、男性用の下着は通気性を良くするために、薄い設計となっています。そのため血液が漏れると、ズボンまで汚れやすいです。

一方で、サニタリーショーツと呼ばれる生理用の下着は厚めの設計となっており、血液が漏れてもズボンが汚れにくいです。

また、下着に血液が付着しても汚れが落ちやすいというメリットもあります。

そのため女性用下着を付けることに抵抗がないのであれば、生理用下着の着用を選択肢に入れてみましょう。なお、サニタリーショーツは一般的な生理用品売り場に売られており、インターネットでも購入できます。

また、「血液の漏れが気になるけれど、女性用下着の使用に抵抗を感じる」という際には、男性用ボクサーパンツを二重に履くことをおすすめします。こうすることによって痔の出血によってズボンが汚れるリスクが大幅に下がります。

ただ、このようにすると通気性が低下して下半身が蒸れやすくなるため、陰部をこまめに洗ったり拭いたりして清潔に保つように工夫することが大切です。

下着が汚れたら専用の洗剤を使用する

細心の注意を払っていても、血液によって下着や衣服などが汚れてしまうことがあるでしょう。このような際は、サニタリー用洗剤の使用をおすすめします。

血液のシミは、他のシミに比べてかなり落ちづらいです。そのため、一般的な洗濯洗剤では血液シミを除去しきれないことが多いです。

これに対してサニタリー用洗剤は、血液シミを落とすことに特化しています。そのためサニタリー用洗剤を使用すると、漬け置きすることで時間が経過した血液シミも落とすことができます。

サニタリー用洗剤はサラサーティ(小林製薬)ブランドから販売されているものが有名で、スーパーやドラッグストアなどで購入することができます。

また、血液シミは食器用洗剤でも落とすことができます。ただ、サニタリー用洗剤に比べると血液シミを除去する能力が低いので、出血を伴う痔を発症しているのであればサニタリー用洗剤を常備しておくことをおすすめします。

まとめ

生理用ナプキンは多くの血液を吸い取ることができるため、出血を伴う痔におすすめなアイテムです。実際に、出血を伴う痔に生理用ナプキンを使用することは病院などでも推奨されています。

ただ、生理用ナプキンは生理によって生じる血を吸収するために設計されています。そのため痔の出血をカバーするためには、痔に向いている生理用ナプキンを選ぶ必要があります。また、生理用品を使う際にはいくつかの注意点やコツなどがあります。

そのため、痔によって生理用ナプキンを使用する際には、これまでに述べたような選び方や使用方法などを踏まえて購入するようにしましょう。

そうすることで、出血や痛みなどの痔の症状とうまく付き合うことができるようになり、快適な日々を送れるようになします。