多くの人にとって、体にメスが入ることは恐ろしいことです。

メスを使用すると体の一部が切られることになります。このとき痔の手術では、ほとんどのケースで痔を生じている組織が切り取られることになります。

当然のことながら、体に傷ができると痛みを生じます。実際に昔から、痔の手術には激しい痛みを伴うとされてきました。そのためほとんどの人が、メスを使用する痔の手術(結紮切除術)はなるべく受けたくないと思うようです。

このとき痔の手術では、レーザーが使用されることもあります。レーザー手術ではメスを使わないため、結紮切除術などよりも痛みが起こりにくいと考えられがちです。

またレーザーという単語には「最新式である」というイメージが伴います。そのためレーザー手術は、従来のメスを使う結紮切除術よりも優れた手術方法だと思われることも多いです。

ではレーザー手術は、本当に痛みなどが起こりにくいのでしょうか? またレーザー手術の治療効果は、結紮切除術に比べて高いのでしょうか?

そこでここでは、レーザー手術のメリットやデメリット、治療効果などについて解説し、必要となる費用や入院期間などを述べていきます。

レーザー療法の種類と手法

レーザーとは人工的に電磁波を作る装置のことを指します。そしてこの装置から放射される電磁波がレーザー光(レーザー光線)です。

レーザー光には、物質に熱を与える作用や物質を切断する力があります。そのため医療の分野では、レーザー光によって患部を焼いたり切ったりする手術に用いられています。

従来のレーザー手術

レーザーを使用した痔の治療方法には大きく分けて、「レーザー光でいぼ痔を切り取る方法」と「レーザー光でいぼ痔を焼いて小さくする方法」の2種類があります。

レーザー光には高い熱エネルギーがあります。そのためレーザー光をメスのようにして使用すると、患部を焼き切ることができます。

ただレーザー光をメスのようにして使うためには、レーザー光の出力をうまく調整する必要があります。そのためこの方法は、医師の経験や技術などが必要な手術法だとされています。

またレーザー光でいぼ痔を焼いて小さくする方法では、「レーザー光がどの程度いぼ痔を焼いているか」を正確に把握することができません。

そのため、「いぼ痔がきちんと焼かれていなかったり、レーザー光がいぼ痔の下にある正常な組織を傷つけてしまったりしてしまう」ことが場合によっては発生します。

いぼ痔が正しく焼かれないと、レーザー手術を実施してもいぼ痔は小さくなりません。またレーザー光によっていぼ痔の下の組織が傷つくと、肛門の機能が低下して後遺症が残りやすくなります。

このようにレーザーを使用する従来の痔の手術には、さまざまなデメリットやリスクなどを伴います。このようなことから現在では、これらの方法による痔の手術はあまり行われていません。

新しいレーザー手術:ICG併用半導体レーザー法

ICG併用半導体レーザー法は、従来のレーザー手術でのデメリット・リスクを解決する新しい手法です。

ICG併用半導体レーザー法では、まずICG(インドシアニングリーン)という色素をいぼ痔に注入します。これはもともと肝臓の機能を測定するために用いられてきたものであり、人体には無害な物質です。

ICGにはレーザー光を吸収する性質があります。そのためICGがいぼ痔に注入されると、いぼ痔がレーザー光を吸収しやすい状態になります。

このような状態になったいぼ痔にレーザー光を照射すると、当てられたレーザー光のほとんどがいぼ痔に働きます。そのためICGを利用すると、いぼ痔がピンポイントで焼かれることになります。

一方でいぼ痔がレーザー光を吸収すると、ICGを注入されていないいぼ痔の下の組織にはレーザー光の影響が起こりません。そのためICG併用半導体レーザー法では、肛門機能の低下などの後遺症が起こりにくいのです。

このようなことから、いぼ痔のレーザー手術の多くはICG併用半導体レーザー法に切り替わってきています。

レーザー療法で痛みは起こるのか?

特別な場合を除き、わたしたち生き物は痛みが嫌いです。そのため「体の健康のためのことである」と理解していても、痛みを伴う手術を嫌がる人は多いです。

実際に、虫歯は病院に行かなければ治らない病気です。それにもかかわらず、虫歯があっても歯医者にかからない人は多いです。これは歯医者での治療に痛みなどの不快感を伴うためです。

これと同様に、レーザーによる痔の手術が行われる場合でもっとも気になるのは、痛みの有無ではないでしょうか。

このとき前述のように、レーザーによる痔の手術ではいぼ痔をレーザー光で焼きます。ただ当然ながら、やけどには強い痛みを伴います。そのため患部を焼くレーザー療法は、「痛そうな治療方法だ」という印象をもつ人が多いです。

ただ実際には、レーザーによる痔の手術はメスを使用する場合よりも痛みが少ないです。これはレーザー手術を行う組織には痛覚がないことに加え、レーザー光が患部を焼いて組織を変性させるためです。

レーザー手術に痛みを伴わない理由

いぼ痔には肛門内側にできる内痔核と肛門外側にできる外痔核の2種類があります。これらのうち、レーザー手術が行われるのは内痔核です。

内痔核を生じる組織には痛覚がありません。そのため基本的に、内痔核をレーザー光で焼いても痛みを感じることはありません。また手術の際には下半身に麻酔がかけられるため、手術中に痛みを感じることはありません。

ただ内痔核の少し下側には痛覚のある組織が存在しています。そのためレーザー光が痛覚のある部分まで及ぶと、術後に強い痛みが起こります。

しかしながらICG併用半導体レーザー法では、ICGを注入されていない組織がレーザー光の影響を受けることはありません。そのため基本的に、ICG併用半導体レーザー法によって痛みを感じることはありません。

またレーザー光でいぼ痔を切り取る場合、レーザー光が触れた切断面が焼けた状態になります。そうすると、傷口がレーザー光で焼かれた部分によって塞がれた状態になります。

このようにして覆われた傷口は、むき出しの傷口よりも痛みにくいです。そのためレーザー光で切除手術を行うと、メスを使用したときよりも痛みが起こりにくいのです。

レーザー手術に出血は伴うのか?

いぼ痔とは組織がうっ血して腫れ上がることによって起こる病気です。そのためいぼ痔の中には、大量の血液が詰まっています。

またいぼ痔を生じる組織は、もともと血液が流れ込みやすい部分です。そのため手術によっていぼ痔を切り取ると、多くの血液が流れ出ます。また通常、このような出血は数日続きます。

ただレーザーによるいぼ痔の手術では、出血がほとんど起こりません。

例えば皮膚にやけどを生じた場合、赤くなることはあっても出血は起こりません。これは血液が流れている血管部分が焼かれてふさがり、血液が流れない状態になるためです。

これと同様にレーザー光でいぼ痔を切り取る場合、レーザー光が傷口を焼きながら切除が行われます。そのためレーザー光を利用したいぼ痔の切除手術では、ほとんど出血が起こりません。

またレーザー光でいぼ痔を焼いて小さくする場合、いぼ痔内の血液が体外へ出るための傷口ができません。そのためレーザー光でいぼ痔を小さくする場合であっても、出血はほとんど起こりません。

レーザー手術は効果のある治療法なのか?

レーザー光でいぼ痔を切り取る手術では、レーザー光をメスとして使用します。そのためこのような方法によるいぼ痔治療では、結紮切除術を行ったときと同様の治療効果が得られます。

結紮切除術は内痔核治療の基本となっている手術方法であり、多くの内痔核を治療してきた実績があります。

実際に結紮切除術を受けた人が1年以内に内痔核を再発する確率は、わずか2%程度です。このことからレーザー光でいぼ痔を切り取る手術は、痛みなどのリスクが少ない上に治療効果も高い手術方法だといえます。

一方でICG併用半導体レーザー法は、結紮切除術に比べてかなり新しい手術法です。そのためICG併用半導体レーザー法には、結紮切除術ほどの手術実績がありません。

ただ某病院の調査データでは、対象となったICG併用半導体レーザー法を受けた人のうち、すべての人で内痔核症状の軽減が確認されたとされています。

具体的にいうと、「ICG併用半導体レーザー法によって内痔核がなくなることはなかったものの、肛門からいぼ痔が脱出することはなくなった」という結果が出ました。

このことからICG併用半導体レーザー法ではいぼ痔を完全に治療することはできないものの、一定のいぼ痔改善効果があるとされています。

レーザー療法のメリットとは?

前述のようにレーザーを利用した手術では、痛みや出血などが起こりにくいです。

手術を受ける人にとって一番怖いのは、術後の痛みでしょう。そのため「痛み・出血が起こりにくい」ということは、多くの人にとってメリットとなります。

また術後の症状が軽いと、入院期間が少なくて済みます。このような点は、仕事などによってまとまった休みを取れない人にとって大きなメリットです。

また基本的に、入院期間が短くなるとその分だけ費用が安くなります。このようなことからレーザー手術の「痛み・出血が少ない」という点には、さまざまなメリットがあることがわかります。

さらにレーザー手術には、手術に伴う症状以外にもいくつかのメリットがあります。

繊細な作業ができる

従来のメスはナイフであるため、使用する際には前後に動かす必要があります。一般的な感覚でいうと、カッターを使うようなものです。

これに対してレーザー光は細いペンのような感覚で使用することができます。さらにレーザー光はメスよりも細く小さいため、細かく正確な作業が可能となります。

またレーザー手術では、いぼ痔の状態などに合わせていくつかのレーザー光を使い分けることができます。そのためレーザー手術は医師が微調整を行いやすく、「治りやすい傷口」を作ることが可能な手術法です。

何度も治療を受けることができる

内痔核の治療法にはたくさんの種類があります。このような治療法の中には、何度も同じ治療を行えないものがあります。

例えば硬化療法と呼ばれる内痔核治療では、硬化剤を内痔核に注入します。硬化剤を注入した内痔核は硬く小さくなっていき、やがて消失します。

ただ硬化剤を何度も注入していると、内痔核を生じる組織そのものが硬くなります。このような状態で内痔核が再発すると、硬い難治性のいぼ痔となりやすくなります。

そうすると硬化療法で治療できないだけではなく、結紮切除術でも治療しにくくなります。このようなことから硬化療法は、同じ部分に何度も行うことができないとされています。

これに対してICG併用半導体レーザー法では、同じ部分に複数回レーザー照射しても副作用などが起こるリスクは上昇しないとされています。そのためこの手術法には、再発時にも利用できるというメリットがあります。

レーザー療法のデメリットとリスク

前述のようにレーザー療法は、痛みや出血などが起こりにくい手術方法です。そのため手術による痛みを経験したくない人の多くは、レーザー療法を選びたいと思うことでしょう。

ただどのような場合であっても、デメリットやリスクなどが存在します。そしてこれはレーザー療法も例外ではありません。

再発しやすい

もっとも代表的な内痔核の手術法である結紮切除術では、内痔核そのものを切り取ります。そのため結紮切除術は内痔核が再発しにくく、根治手術の一種とされています。

これに対してICG併用半導体レーザー法では、レーザーを当てられた内痔核が焼かれて小さくなるものの、内痔核そのものはなくなりません。そのためICG併用半導体レーザー法は、内痔核の根治手術ではありません。

実際にICG併用半導体レーザー法は、再発が多い治療法とされています。そのためICG併用半導体レーザー法は、「一時的に症状を軽くする治療法である」ことを認識する必要があります。

内痔核の周辺組織が腫れることがある

基本的にICG併用半導体レーザー法では、内痔核に注入されたICGがレーザーを吸収するため、内痔核以外の組織がレーザー光を受けることはありません。

ただICGが内痔核以外の組織に入ってしまうと、正常な組織がレーザー光を吸収しやすい状態となります。そうすると、レーザー光が当たった部分が焼かれて組織が腫れ上がります。

そのためICG併用半導体レーザー法で健康的にいぼ痔を治療するためには、「ICGを正確に注入して内痔核へピンポイントにレーザー光を当てる」という医師の技術が必要となります。

またICGが正しく注入されても、内痔核周辺が腫れ上がることがあります。これは、レーザー光によって内痔核へ血液を流していた血管がせき止められるためです。

血管がせき止められると、行き場をなくした血液が溜まって腫れ上がっていきます。そのためICG併用半導体レーザー法では、内痔核の周囲が1~2週間腫れるという副作用を生じることがあります。

外痔核には使えない

レーザーを照射した部分は焼けてただれます。そのためICG併用半導体レーザー法を行った部分には、やけどのような症状が現れます。

このとき内痔核には痛覚がありません。そのため内痔核表面にやけどを生じても、強い痛みは起こりません。

これに対して外痔核を生じる部分には、痛覚があります。そのため外痔核にレーザーを当てると、術後に激しい痛みが起こります。このようなことから、外痔核にはレーザー療法は行われていません。

受けられる病院が限られる

レーザー治療を行うためには、医療用のレーザー光を照射できる機器が必要となります。そのためこのような機器を置いていない病院では、レーザー手術を受けることができません。

またこのような機器を導入するためには、かなりの費用が必要となります。そして肛門を専門とする病院は、内科や外科などに比べて数が少ないです。そのため肛門を専門とする病院には、レーザー手術を行うための機器がないところが多いです。

さらにレーザー光でいぼ痔を切除する際には、レーザー光の出力調整などの特殊な技術が必要となります。そのためレーザー手術を取り扱っている病院であっても、レーザー光を利用した切除手術を行っていないことがあります。

このようにレーザー手術は、受けられる病院が限られる治療方法です。したがってレーザー療法でいぼ痔を治療したい場合は、事前に病院のホームページなどでレーザー手術を行っているかどうかを確認してから受診することをおすすめします。

レーザー療法にかかる入院期間や費用とは?

治療に必要となる費用や入院期間などは、病院や痔の状態などによって異なります。そのためどれくらいの費用と期間を要するのかということは、実際に治療を受けてみるまでわかりません。

実際に、治療を受ける病院に費用や入院期間などについて問い合わせた場合、目安を教えてくれることはあっても明確な答えが返ってくることはありません。また中には、「治療を受けるまでわからない」と答える病院もあります。

ただ治療を受ける立場としては、必要となる費用や入院期間などがわかっていないと治療に踏み切れないのが現実です。そのため内痔核の治療を受ける際には、あらかじめ費用や入院期間などの目安について理解しておくことが大切です。

レーザー療法に必要な入院期間

レーザー療法には痛みや出血が少ないというメリットがあります。手術に伴う症状が少ないと、その分だけ入院の必要性が少なくなります。

実際にレーザー手術は、日帰りで行われることが多いです。また入院が必要なケースであっても、2~5日程度の短い期間で入院を終えることができます。

レーザー療法は健康保険の適用となるのか?

レーザー療法のうち、ICG併用半導体レーザー法は保険の適用となる治療法です。そのためこのタイプのレーザー治療は、医療費全体の3割負担で受けることができます(後期高齢者は1割)。

具体的にいうと、ICG併用半導体レーザー法は日帰り治療で約17000円(3割負担)または約6000円(1割負担)となることが多いようです。

このとき入院すると、別途入院費用が必要となります。例えば、2日入院すると3~4万円、5日入院すると6万円程度の費用が必要となります。

ただ前述のように、ICG併用半導体レーザー法を受けられる病院はそれほど多くありません。またICG併用半導体レーザー法を行っている病院の中には、自費診療のみとなっているところがあります。

自費診療になると、その分だけ費用がかかります。そのため病院によっては、ICG併用半導体レーザー法に高額の費用が必要となることが多いです。

またレーザー光でいぼ痔を切り取る手術では、自費診療となることがほとんどです。そのためレーザー光でのいぼ痔切除手術にはかなりの費用が必要になります。具体的には、25~30万円程度の費用が必要となるようです。

レーザー手術は医療保険の対象となるのか?

加入している保険の種類によっては、痔の手術が保険金給付の対象となることがあります。

このとき一般的には、痔の手術は結紮切除術のことを指します。そのためレーザー手術は、医療給付金の対象外になることが多いです。

特に内痔核を焼いて小さくするICG併用半導体レーザー法は、保険金給付の対象外としている医療保険がほとんどです。そのためICG併用半導体レーザー法による治療の際に給付金が下りることは期待しない方がいいでしょう。

ただレーザー光をメスのようにして使う手術はいぼ痔の切除手術であるため、結紮切除術と同等であると見なされることがあります。そのためこのようなケースでは、医療給付金が下りることがあるようです。

ただ前述のようにレーザー光での内痔核切除には高額の費用がかかることがほとんどです。そのため給付金が下りたとしても、手術に必要となった費用すべてをカバーすることは難しいといえます。

まとめ

レーザー光を利用した手術では、痛みや出血などが起こりにくいです。このような「痛くない手術である」ということは、ほとんどの人にとって最大のメリットとなります。

また手術に伴う痛みや出血などが少ないと、その分だけ入院の必要性が低くなります。そうすると、医療費が安くなりやすいです。このようなことからレーザー手術には、さまざまなメリットがあることがわかります。

ただレーザー手術には、さまざまなデメリット・リスクなどを伴います。このようなデメリットの中には、「入院しなくて済む=医療費が安く済む」というメリットを打ち消すものもあります。

そのためレーザー手術を受ける際には、メリットとデメリットの両方を理解しておくことが大切です。そうすることによって自分に適した治療方法を選ぶことができ、納得して手術を受けることができるようになります。


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