一昔前まで、痔は壮年期の男性特有の病気だと思われていました。実際に痔は、この年代の男性に起こりやすい病気です。これは、痔が座りっぱなしによって発症する病気であるためです。

一般的に職場での立場が上がるほど、オフィスで仕事する機会が多くなります。また年齢が上がると、その分だけ出世しているケースも増えます。したがって壮年期の男性には、座りっぱなしで仕事している人が多いです。その結果、痔が起こりやすくなるのです。

一方で一昔前までは、仕事をしている女性は今よりもずっと少なかったです。ただ現在では、男性ではなく女性も当たり前に仕事を抱えています。

さらに今は昔よりも、デスクワークの業種が増えています。そのため痔は、女性にとってもかなり身近な病気となったのです。

ただデスクワークの機会が増えると、その分だけ痔になるリスクが高くなります。そして痔を発症しているということは、座ると痛い状態であることを意味します。

座るときに痛みが起こると、その分だけデスクワークがつらくなります。そのためデスクワークの機会が多い人は、痔にならないように工夫する必要があります。また痔が回復した人であっても、正しく対処しなければ再び痔を発症することにつながります。

では、なぜデスクワークは痔の原因となるのでしょうか? またデスクワークをしながら痔を予防する方法はあるのでしょうか?

そこでここでは、デスクワークが痔を発症・悪化させるメカニズムと痔の予防方法について解説していきます。

なぜ長時間座っていると痔になりやすくなるのか?

座りっぱなしになっている人は痔になりやすいことは、多くの人が知っています。

ただ、普段体をよく動かしている人が一度だけ長時間座っても、痔は発症しません。痔は生活習慣病の一つであり、悪い習慣の積み重ねによって起こる病気であるためです。

例えば糖尿病や高血圧症などの生活習慣病では、暴飲暴食や運動不足などが発症の原因となります。そのため普段の食事・飲酒量が多かったり運動量が少なかったりすると、これらの生活習慣病を発症しやすくなります。

ただこのとき、このような悪い生活習慣が身についている人の中に、「このままだと生活習慣病を発症するかもしれない」と危機感を持っている人はいません。

なんとなく体に悪い生活習慣を送っているような気がしていても、その段階で改善する人はほとんどいないのです。そして悪い生活習慣を続けた結果、生活習慣病を発症します。

これと同様に痔も、「長時間座っていると痔を発症しやすくなる」と聞いたことがあっても、自分が座りっぱなしによって痔になるとは思っていない人が多いです。そして痔を発症してから、座る時間を減らすように気をつけ始めるのです。

そのためデスクワークに従事している人は、座りっぱなしが痔の原因になる理由を理解して、痔の発症や悪化などを予防することが大切です。

肛門組織にうっ血が起こりやすくなる

座っている姿勢では、おしり部分が上半身の最下部に位置します。そのため座位は、上半身の血液がおしりに溜まりやすい姿勢です。

また通常、おしりには脂肪がついています。このような脂肪は座ることによって押しつぶされ、肛門周辺を圧迫します。その結果、肛門周辺の血液が流れにくくなります。

このとき、肛門組織は血液が流れ込みやすい構造となっています。「肛門周辺に流れ込む血液=動脈血」は心臓の拍動による力を受けていることによって、流れる勢いが強いためです。

一方で肛門組織から出ていく血液(静脈血)には、拍動による影響が及びづらいです。そのため静脈血は、動脈血に比べて流れる力が弱いです。このようなことから肛門組織には、もともと血液が溜まりやすい性質があるのです。

そのため座りっぱなしによって肛門組織が圧迫されると、組織の血行が悪化してうっ血を起こしやすくなります。その結果、肛門組織が血液で腫れ上がっていぼ痔を発症しやすくなります。

また肛門周辺の血行が悪化すると、肛門皮膚が酸素・栄養不足となって弾力性が低下しやすくなります。そうすると、排便時に便が擦れることによって裂けやすくなります。つまり切れ痔が起こりやすくなるのです。

このようなことから座りっぱなしになると、肛門周辺の血流が悪化していぼ痔や切れ痔などが起こりやすくなることがわかります。そのため座りっぱなしによる痔を防ぐためには、肛門周辺の血行改善を意識することが大切です。

下半身の運動量が低下する

立ったり座ったりした状態では、重力によって血液が下半身に溜まりやすくなります。

そして溜まった下半身の血液は、ふくらはぎなどの足の筋肉が動くことによって上半身へと戻ります。

そのため下半身の筋肉を使う機会が減ると、その分だけ下半身の血行が悪くなります。

このとき座っている姿勢では、下半身をほとんど動かしません。そのため座っている時間が長くなると、その分だけ下半身の血液が上半身へ戻りにくくなります。

下半身に血行不良が起こると、肛門周辺の血流も悪化します。その結果、痔を発症しやすくなります。

このようなことからデスクワークなどによる下半身の運動不足は、血行不良を引き起こして肛門組織のうっ血の原因となることがわかります。

オフィスワーカーのための痔の予防法

前述のように、デスクワークなどによって座っている時間が長くなると、その分だけ血行不良が起こって痔を発症しやすくなります。ただ痔の原因になるからといって、座りっぱなしの状態を回避することは難しいです。

例えばデスクワークによって痔のリスクが高くなっているとしても、仕事をやめたり仕事内容を変えたりすることはできないでしょう。

また飛行機や電車などで長距離移動する際には、長い時間座席に座ることになります。さらに移動のために長距離運転しなければいけない場合、こまめに休んだとしても座りっぱなしの時間が続きます。

このようなことから長時間座ることによる痔を予防するためには、痔を発症しにくい座り方を習得することが大切だといえます。

ドーナツクッションを使用する

痔を発症した人にとって、ドーナツクッション(円座クッション)は必須アイテムです。ドーナツクッションを使用すると肛門周辺への負担を減らすことができ、痛みが軽減しやすくなります。

そしてドーナツクッションは、痔の痛みを軽減するだけでなく痔の予防にも効果を発揮するのです。

通常、座ったときの上半身の体重はおしり全体にかかります。特におしりの中心である肛門は、圧力がかかりやすいです。肛門が圧力を受けると痔になりやすいということは、前述のとおりです。

これに対してドーナツクッションに座るようにすると、上半身の体重が左右のおしりにかかるようになります。そのため肛門が受ける圧力が低くなります。したがってドーナツクッションを利用すると、肛門への圧力を減らして痔を発症しにくくなるのです。

このときデスクワークをしている人は、そうでない仕事をしている人よりも痔になりやすい状態となっています。そのためこのような人は、飛行機などによる長距離移動の際にもドーナツクッションを使うのが好ましいです。

ドーナツクッションの中には、携帯用のものがあります。そのため仕事などによって普段から座っている時間が長い人は、仕事以外の時間でもこれらを利用し、座ることにも注意を払いましょう。

こまめに動く

座りっぱなしの時間が長いと、その分だけ肛門が圧力を受ける時間が長くなります。そのため痔を防ぐためには、座っている時間をなるべく短くすることが大切です。

具体的にいうと、デスクワークに従事している場合は1時間に1回は立って歩くことを意識しましょう。また長距離ドライブをする際には、こまめに休息してストレッチしたり歩いたりすることが大切です。

このとき歩く距離やストレッチの時間などは、短くても効果があります。下半身を少しでも使うことによって、溜まった血液が流れやすくなるのです。

そして会議中であったりドライブ中に休憩地点がなかったりなどの「座っていることが避けられない状況」である場合は、足首だけでも動かすようにしましょう。

足首を動かすと、ふくらはぎの筋肉が動きます。前述のようにふくらはぎの筋肉には、下半身の血液を上半身に戻す役割があります。そのため足首を動かすと下半身の血液が上半身へ戻りやすくなり、その結果痔を防ぎやすくなるのです。

座ったままお尻を動かす

痔を予防するためには、座る時間を短くしたりこまめに動いたりすることが大切です。ただ場合によっては、これらの行動が困難なケースもあるでしょう。このような場合は、座ったままおしりを動かすことをおすすめします。

前述のように椅子や床などに座ると、体重による圧力によっておしりに血液が溜まりやすくなります。このような溜まった血液は、おしりを動かすことによって一時的に流れやすくなるのです。

例えば、正座を長時間行うと足がしびれるということは、多くの人が経験していることでしょう。正座による足のしびれは、正座をする時間が長いほど起こりやすくなります。

このとき、こまめに足をくずしたり腰を持ち上げたりすると、足のしびれは起こりにくくなります。これは足の神経や血管などへの圧迫が一時的になくなり、組織が正常な機能を取り戻しやすくなるためです。

また、足の筋肉に力を入れたり抜いたりすることの繰り返しによって、足をしびれにくくすることもできます。筋肉に力を入れると血流が改善するためです。

これと同様に座っている時間が長くなっても、おしりを少し浮かせたりおしりを左右に動かしたりすることで、溜まった血液を流すことができます。また肛門に力を入れたり抜いたりすると、おしりの筋肉の働きによって肛門周辺の血流が改善されやすくなります。

そのためやむを得ず座っている時間が長くなる場合は、座位のままおしりやおしりの筋肉などを動かしてみましょう。そうすることによって肛門周辺の血流が改善されて痔が起こりにくくなります。

ドーナツクッションを使うことで痔だと思われたくない場合

前述のようにドーナツクッションには、痔の痛みを軽減するだけではなく痔を予防する効果もあります。そのためデスクワークなどによって座っている時間が長くなりがちな人は、ドーナツクッションの利用をおすすめします。

ただ一般的にドーナツクッションは、「痔の人が使うもの」というイメージが定着しています。そのため痔であると思われたくない人は、ドーナツクッションを利用することに抵抗を覚えることでしょう。

しかしながらドーナツクッションの中には、ひと目ではドーナツクッションとわからないものが多数あります。このようなものを利用すると、痔だと思われずにドーナツクッションを使用することができます。

デザイン性の高いドーナツクッションを選ぶ

一般的にドーナツクッションというと、単色で円形のシンプルなものを思い浮かべる人が多いでしょう。ただ現在では、さまざまなデザインのドーナツクッションがあります。

例えばドーナツクッションの中には、円形ではなく四角形のものがあります。これは一般的にイメージされるドーナツクッションとは異なる形状であるため、使用していても痔であるとは思われづらいです。

実際に四角形のドーナツクッションに座ると、普通の座布団に座っているように見えます。

また座っていないときであっても、中心の空洞がデザインの一つに見えやすいです。そのため痔であると思われたくない人は、円形ではなく四角形のドーナツクッションを選びましょう。

また女性であれば、羊やパンダなどの動物やリラックマなどのキャラクター、ドーナツなどのスイーツをモチーフとしたドーナツクッションもおすすめです。

このような可愛いデザインのクッションを使用すると、「デザインが好きだから使っているんだろう」と思われる一方で「痔がつらいんだろう」とは思われにくいです。

デザイン性の高いドーナツクッションの中には、オフィスで使うことができるデザインのものもあります。そのためデスクワークなどで長時間座る機会が多い人は、このようなものを選ぶことをおすすめします。

さらに気に入ったデザインのクッションカバーを使用すると、パッと見ただけではドーナツクッションとはわからない状態になります。

そのためドーナツクッションを使用していることを他人にバレたくない人は、円形のクッションカバーを利用しましょう。ただこのとき生地の薄いものを使用すると中心の穴が見えやすくなるため、注意が必要です。

骨盤サポートのクッションを使う

円座クッションと似たものに、骨盤サポートクッションがあります。骨盤サポートクッションとは、座ることによって生じる骨盤への負担を減らしたり骨盤の形を整えたりする効果のあるものです。美尻クッションなどと呼ばれることもあります。

骨盤サポートクッションを使うと、硬い椅子に座ったときよりも肛門への負担が少なくなります。そのため骨盤サポートクッションは、円座クッションの代替品として使用することができるのです。

また骨盤サポートクッションの中には、肛門部分への負担を軽くするように設計されているものがあります。このようなものを選ぶと、肛門への負担をより軽くすることができます。

このとき骨盤サポートクッションによって骨盤が整うと、おしりの形がきれいになります。また骨盤が整うと代謝が向上して、ダイエットが成功しやすくもなります。そのため女性であれば、「骨盤サポートクッションを使うことは美容のためである」と考えることができます。

このようなことからドーナツクッションを使用することによって痔だと思われたくない女性は、骨盤サポートクッションを使うという選択肢もあります。

低反発座布団を使う

オフィスなどによっては、デザイン性のあるドーナツクッションや美容のためのクッションなどの使用が許可されないケースがあるでしょう。

また場合によっては、ドーナツクッションや骨盤サポートクッションなどを使用することに抵抗がある人もいることかと思います。

ただこのような場合でも、無地で地味なデザインの座布団であれば問題ないはずです。そのためドーナツクッションなどを使えない場合は、低反発の座布団を使用することをおすすめします。

通常のクッション・座布団では、座ったときの圧力が肛門中心にかかります。これに対して低反発クッションを使うと、上半身の体重がおしり全体に分散します。そのため低反発クッションを使うと、肛門にかかる圧力を減らすことができます。

そして低反発の座布団は、長時間座ることによるおしりの疲れを軽減するために使う人が多いです。そのため使用していても、痔であることを疑わることはまずありません。

まとめ

座っている時間が長くなると、その分だけ肛門周辺の血行が悪くなります。血行不良は痔の原因の一つです。そのため長時間の座りすぎは、痔の発症の引き金となります。

ただ座るという動作は、わたしたちにとって欠かせないものとなっています。そのため「痔を予防するために座らない」ということは不可能です。したがって痔を予防するためには、痔になりにくい座り方を習得する必要があります。

このようなことから現在痔を発症していなかったり痔が治ったりしている人は、これまでに述べたような痔対策を実施しましょう。

また痔を発症している人は「座りっぱなしは痔に悪い」ということを認識し、痔を悪化させないように気をつけることが大切です。そうすることで「痔で座ると痛い」という状況を避けることができ、健康的な毎日を送ることができるようになります。


痔であると、トイレの中を血まみれにするだけでなく、座ったときに異常な痛みが起こる人も多いです。トイレのとき、その痛みから私もトイレに行くのが毎日怖いときがありました。

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痔の悩みは周りに相談しにくいです。だからこそ、医薬品を活用して本気で症状を治し、元気な日常生活を取り戻そうとする人は多いです。

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