痔の中には、痛みを伴うものがあります。そして痔は、肛門にできる病気です。そのため痛みを伴う痔を発症すると、座ることによって痛みが起こるようになります。

痛みによって椅子に座れない状況になると、日常生活や仕事などに支障をきたします。

例えば食事をしたりお風呂に入ったりするときには、椅子や床などに座る必要があります。またデスクワークや運転手などの業種では、1日座りっぱなしになることもあるでしょう。

このときおしりの痛みが切り傷や擦り傷などによるものであるならば、数日我慢すれば痛みがなくなります。このような傷は数日で治るためです。

これに対して痔は、治るまでに一定の期間が必要となります。そのため多くの場合、痔によって痛みが起こるとしばらくの期間は痛みを我慢する必要性が生じます。したがって「座ると痛い痔」を発症したのであれば、座るときに痛みを感じにくくする方法を知っておくことが大切です。

そこでここでは、痔が痛いときの座り方について、ケース別に解説していきます。

痔が痛いときの椅子の座り方

座ることによって痔が痛むのは、痔の患部である肛門に圧力がかかるためです。

例えば手足に傷ができた場合、そこを押しつぶすと痛みが起こります。また手に傷ができた場合、手をおろしているとドクンドクンとした痛みが起こります。これは傷ができた部分に、多くの血液が流れ込んでいるためです。

このとき座ると肛門が圧迫されるだけではなく、肛門に多くの血液が流れ込みます。そのため、座ると痔の患部に痛みが起こります。したがって座るときの痔の痛みを改善するためには、肛門に圧力がかからなかったり血液が流れ込みにくかったりする座り方を知っておくことが大切です。

避けるべき椅子と選ぶべき椅子

座ったときの痔の痛みは、椅子のタイプによって変わります。

例えば木でできた硬い椅子に座ると、肛門に圧力がかかりやすくなります。そのためこのタイプの椅子に座ると、痔が痛みやすくなります。

また一般的には、「おしりが沈むほど柔らかいソファは、おしりに優しい」と思われがちです。ただ実際には柔らかすぎる椅子に座っておしりが沈むと、おしりの中心である肛門周辺に作用する圧力が増します。そのため、柔らかすぎる椅子も痔の症状を悪化させます。

さらに冬に室外の椅子に座ったり、金属製の椅子や座面がビニールの椅子などに座ったりすると、おしりが冷えていきます。冷えはいぼ痔や切れ痔などを悪化させる原因になります。

そのためこれらの椅子に座っておしりが冷えると、いぼ痔・切れ痔の症状が悪化して痛みが強く現れやすくなります。このようなことから痔の痛みを防ぐためには、硬い椅子や柔らかすぎる椅子、冷たい椅子などに座らないようにすることが大切です。

一方でオフィスチェアなどの中には、長時間の座位でも体に負担がかかりにくい設計のものがあります。例えばオフィスチェアのブランドであるHARA CHAIR(ハラチェア)から販売されている座面が左右に割れている椅子は、お尻に負担がかかりにくい椅子として人気があります。

このタイプの椅子に座ると上半身の体重が太ももにかかるため、肛門への圧力が低下します。そのため長時間使う椅子をこのタイプに変えると、痔への負担を減らして座ったときの痛みがかなり軽減しやすくなります。

したがって座ったときの痔の痛みを軽減したいのであれば、このような長時間の座位でもつらくならない椅子を選ぶことが大切です。

ドーナツクッションを使う

座ったときに生じる痔の痛みは、ドーナツクッション(円座)を利用することで和らげることができます。

椅子や床などにおしりをつけて座ると、上半身の重さがおしりにかかります。特におしりの中心部分である肛門には、おしりがつぶれることによって左右からも圧力がかかります。そのため椅子に座ると肛門に負荷がかかり、痛みが起こります。

このときドーナツクッションは、中心部が空洞になった座布団です。そのためドーナツクッションを使うと、肛門にかかる力を左右のおしりで受け止めることができます。このようなことからドーナツクッションを利用すると、座るときに生じる痔の痛みが軽くなります。

特に低反発素材で作られているドーナツクッションを使用すると、肛門への圧力を効果的に減らすことができます。そのため痔の痛みが強い場合は、低反発タイプのドーナツクッションを選びましょう。

特に低反発クッションの有名メーカーであるテンピュール製のものは、機能が優れていることで知られています。そのため仕事などで座りっぱなしになることが多い人は、テンピュール製の利用をおすすめします。

ただどのようなドーナツクッションであっても、使っているうちにクッションの機能が低下していきます。

つぶれて弾力のなくなったクッションや低反発機能が衰えたクッションを使うと、床などに直接座ったときとほぼ同じような状態になります。つまりドーナツクッションによる痔の痛み軽減効果が得られなくなるのです。そのためクッションの機能が低下したと感じた場合は、新しいものと取り替えることが大切です。

また前述のように、ドーナツクッションの利用によって肛門への圧力を減らすことはできます。ただ肛門への圧力を、ゼロにすることはできません。そのため痔に優しいドーナツクッションを使っても、長時間座っていると痛みが起こりやすくなるので注意が必要です。

お風呂に入る時はどうしたらいい?

一般的に、お風呂で体などを洗うときには風呂椅子に座ります。ただ風呂いすは固いため、風呂いすに座ると肛門に高い圧力がかかります。

また通常の椅子と違い、風呂いすはおしりの皮膚が直接触れます。そして風呂いすの温度は、体温より低いです。そのため風呂いすに座ると、おしりが冷えて痛みが起こりやすくなります。このようなことから座ると痛い痔を発症している人は、入浴時に座ることが苦痛となりやすいです。

ただ痔を発症している状態では、肛門をきれいに保つことが大切となります。これは肛門に汚れが溜まっていると、痔の患部に炎症が起こって痒みや痛みなどが悪化するためです。

また湯船に浸かることには、いぼ痔や切れ痔などを改善する効果があります。そのため痔を発症している場合は、毎日しっかり入浴することが推奨されます。

このような中、ドーナツクッションの中にはゴムやビニールなどで作られている防水タイプのものがあります。

「ドーナツクッションが座ったときの痔の痛みを軽減する」ということは前述のとおりです。そのため防水タイプのドーナツクッションを風呂いすの上に置いたり浴槽の中で使ったりすると、座ったときに生じる痔の痛みが起こりにくくなります。

また風呂いすの中には介護用のタイプがあります。介護用風呂いすは中心部分が空洞になっているため、座ったときの肛門への圧力を減らすことができます。

このとき肛門付近が介護用風呂いすに触れないため、通常の風呂いすに座るときよりも肛門が冷えにくいです。その結果、座ったときの痛みを軽減することができます。

そのため痔の痛みで座るのが辛い人は、防水タイプのドーナツクッションやお風呂用の介護椅子などを自宅のお風呂に導入してみましょう。そうすることで、入浴の時間が苦痛になることを防ぐことができます。

痔に良い椅子を用意できない時はどうしたらいい?

座ると痛い痔を発症しているのであれば、普段使っている椅子を痔が痛みにくいものに変えたりドーナツクッションを使用したりするべきです。ただ場合によっては、痛みが起こりやすい椅子に座らざるを得ないケースもあります。

例えばオフィスや自宅などの椅子を痔に良いものに変えても、移動中や外出先などで椅子に座ることは避けられません。また一般的なドーナツクッションを持ち歩くことも難しいでしょう。

そのため痛みを伴う痔を発症している人は、痛みが起こりやすい椅子に座らざるを得ないケースの対処法を知っておくことが大切です。

例えば痛くて椅子に座れないようであれば、携帯用のドーナツクッションを持ち歩くことをおすすめします。

これは空気で膨らませて使用するもので、非使用時は折りたたんでカバンに入れておくことができます。そのため飛行機や電車などで長時間移動する際には、このようなものを使用すると便利です。

また携帯用ドーナツクッションを使うことが難しいケースでは、片方のおしりを少し浮かせて座ると痛みが軽減しやすいです。このときおしりは完全に浮かせるのではなく、おしりの皮膚が座面に触れる程度まで持ち上げると良いでしょう。

ただこのような姿勢は体に無理がかかるため、長時間行うと腰などに痛みが起こることがあります。また体が歪んで、見た目に影響が出ることもあります。そのため痔の痛みを軽減するためにおしりを浮かせて座ることは、やむを得ない場合のみにすることが大切です。

痔が痛いときの床への座り方

日本人には床や地面などに直接腰を下ろす習慣があります。そのため場合によっては、椅子を使用せず床に座らざるを得ないことがあります。

このとき、椅子に座る場合だけではなく、床などに座る場合も痛みは起こります。

基本的に床や地面などは固いです。また多くの場合、床や地面などは体温よりも低い温度となっています。そのため床や地面などに直接座ると、痔による痛みが起こりやすくなります。固かったり冷たかったりする座面に座ると痔の痛みが起こりやすくなるということは前述のとおりです。

このとき床に座ったときの姿勢は、椅子に座った場合と大きく異なります。そのため座ると痛い痔を生じているのであれば、痔への負担が少ない座り方を心得ておくことが大切です。

痔に負担の少ない座り方

床への座り方には、正座やあぐら、体操座り、横座り(いわゆるお姉さん座り)などのさまざまなものがあります。これらのうち痔にもっとも負担をかけるのは、体操座りとあぐらです。

体操座りやあぐらなどの姿勢を取ると、おしり全体が上半身の重さを支える状態になります。そのためこれらの姿勢では、おしりの中心にある肛門への圧力が高くなります。

さらに体操座りやあぐらなどでは、おしりが直接床につきます。そのため床にお尻をつけるとお尻が冷えて、痛みが起こりやすくなります。

これに対して正座では、両足の上にお尻を乗せます。そのため上半身の体重は、足に乗っているおしりにかかります。したがって正座すると、肛門にかかる負担が軽くなります。

また正座するとおしりが床に直接触れないため、床によってお尻が冷やされにくくなります。そのため痔の痛みを抑えつつ床に座る場合は、正座するのがおすすめです。

ただ正座する際にかかとを肛門に当てると、肛門へ力がかかります。そのため痔が痛むのであれば、かかとを左右のおしりに当てて肛門に触れないようにしましょう。

そして横座りは、正座に次いで痔に負担の少ない座り方です。おしりの中心が床に触れないため肛門に圧力がかかりにくく、おしりも冷えやすいです。そのため正座の姿勢に疲れたり足がしびれたりなどによって足を崩したい時は、横座りを選ぶことをおすすめします。

ただ一般的に、横座りは女性が行うものだと思われています。そのため男性は、正座がつらくなっても横座りすることは難しいケースがあるでしょう。このような場合は一時的にあぐらなどの姿勢を取って、足のしびれなどが回復したら再び正座するようにしましょう。

ドーナツクッションを使う

ドーナツクッションは椅子のときだけではなく、床に座るときも有用です。ドーナツクッションを使うことによって、体操座りやあぐらなどの際にも痛みにくくなります。

ただ体操座りやあぐらなどは、椅子に座ったときよりも重心が前に来やすいです。そのためこれらの姿勢の際にドーナツクッションを使い続けると、クッションが変形して力の加わり方が変わります。

そうすると肛門への負担が増しやすくなり、痛みの原因となります。したがって体操座りなどの際にドーナツクッションを使う際には、毎回同じ向きで使わないようにすることが大切です。

また正座でドーナツクッションを使う場合には、おしりと足の間にドーナツクッションを挟むようにしましょう。そうすることで、痔への負担を軽くすることができます。

ドーナツクッションの中には正座用の円座クッションなどもあります。正座する機会が多い人は、このようなドーナツクッションを利用するのもいいでしょう。

そして床に座る場合でドーナツクッションを用意できないのであれば、座布団を使用するようにしましょう。座布団を使うことでおしりへの体重のかかり方が分散して、肛門への負担を減らすことができます。

座布団はドーナツクッションと同様に、低反発のものを選びましょう。そうすることで体重がおしり全体に分散して肛門への負担を減らすことができます。一方で柔らかくおしりが沈む座布団は、肛門への負担が重いのでなるべく避けるのが懸命です。

痔が痛くて運転しづらい場合

「痔を発症したのだから、座ったときに肛門が痛んでも仕方がない」と思う人はかなり多いです。ただ前述のように、座り方を工夫することで痔の痛みを軽減することができます。そのため座ると痛い痔を発症した人は、ドーナツクッションを利用したり座り方を変えたりすることをおすすめします。

ただこのとき車を運転する際には、シート(自動車の椅子)に座ります。そのため痔を発症した人の中には、「痔が痛まない座り方」を車の運転時に活かそうとする人がいます。

ただ車の運転中は、普段椅子に座っている状態と大きく異なります。そのため運転中は非運転時に椅子に座っている状態とは別のケースと捉えて、運転時に実践できる対処法を知っておくことが大切です。

円座クッションの使用は避ける

当然のことながら車を運転している際は、運転に集中する必要があります。気が逸れて運転が疎かになると、事故を起こすリスクが高まります。したがって車の運転中は、運転に集中できる環境を整えるのが大前提です。

例えば痔が痛むからといって片方のおしりを浮かせて運転すると、操作が狂いやすくなります。そのため痔が痛くても、このような座り方は避けるべきです。

また基本的に車の座席は、車を運転しやすくなるように設計されています。そのため座席に座布団などを敷くと、操作が狂いやすくなります。

実際に座席にドーナツクッションを置くと、座高がかなり高くなります。そのため、痔の痛みを軽減するために運転席でドーナツクッションを使用すると、運転操作がずれやすくなります。したがって痔の痛みを改善したくても、運転席でドーナツクッションを使用することは避けることが大切です。

運転中に行える痔の痛みの対処法

車を運転している最中は、簡単に姿勢を変えることができません。

例えば非運転時であれば、座っている途中で痔が痛んだら立つことによって痛みが軽くなります。また前述のように、片方のおしりを浮かせて座ると痔の痛みは軽減します。

ただ運転中には、このような姿勢の変更は行なえません。そのため痔による痛みが起こっている場合、運転中は痔の痛みを我慢しなければならなくなります。

ただ痔の痛みが起こっていると、運転に集中できません。そのため運転中には、痔の痛みを軽減するための対策を取る必要があります。

具体的にいうと、痔が痛くて運転に支障をきたすようであれば、薬で痛みを抑えることが推奨されます。このとき痔の外用薬と鎮痛剤(痛み止め)を併用すると、痔の痛みはかなり軽減されます。そのため痔の痛みがつらい場合は、薬を使ってでも症状を抑えることが大切です。

ただ鎮痛剤の中には、眠気を引き起こすものがあります。そのため運転前に鎮痛剤を飲む場合は、「眠くならない」と表記されている鎮静剤を選びましょう。

またいぼ痔や切れ痔などを発症している場合、温めると症状が軽くなります。そのため肛門周辺にいぼができていたり排便時に傷に触れたときのような痛みが起こったりする場合は、カイロなどを貼っておしりを温めましょう。また車のシートヒーター機能を使うのもいいでしょう。

一方であな痔は、温めることによって痛みが悪化する病気です。そのためおしり全体が痛んだり膿の排出が起こったりしている場合は、おしりを温めずに冷やすことが大切です。

そして、長時間同じ姿勢でいることは痔に悪影響を及ぼします。これは、肛門周辺の血流が悪化するためです。そのため運転などによって長時間座っていなければいけない状況になったら、なるべくおしりの血行を良くする動きをしましょう。

例えばおしりを左右に揺らしたり、肛門を締める運動を繰り返し行ったりすると、肛門周辺の血流が改善しやすくなります。そのため長距離運転中には、このような運動を取り入れるようにしましょう。

ただこれらの動きを運転中に行うと、操作が乱れて事故を起こすリスクが高くなります。そのためおしりの血行を良くする動きは、赤信号などの停車中に限定することが大切です。

まとめ

通常、痔を発症すると座るときに痛みが起こります。これはおしりに上半身の体重が乗り、肛門に負担がかかるためです。そのため痔を発症したら、肛門への負担が少ない座り方を習得することが大切です。

ただ椅子に座る場合と床に座る場合、車の運転のために座席へ座る場合では、それぞれ対処法が異なります。したがって痔の痛みを防ぐためには、状況に適した方法をそれぞれ知っておく必要があります。

そのため座ると痛い痔を発症しているのであれば、これまでに述べたような情報を参考にして座るときの対処法を実践しましょう。そうすることで座るときの痔の痛みがかなり軽減し、日常生活が楽になりやすいです。


痔であると、トイレの中を血まみれにするだけでなく、座ったときに異常な痛みが起こる人も多いです。トイレのとき、その痛みから私もトイレに行くのが毎日怖いときがありました。

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痔の悩みは周りに相談しにくいです。だからこそ、医薬品を活用して本気で症状を治し、元気な日常生活を取り戻そうとする人は多いです。

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