もしあなたが、毎日浴びるようにお酒を飲んでいる友人から「病院に通っているけれども、肝臓の調子が良くならない」と相談されたらどのように思うでしょうか。

おそらく多くの人が、「毎日大量のお酒を飲んでいるのだから、肝臓が悪くなっても仕方がないだろう」と思うことでしょう。

実際にお酒に含まれるアルコールを分解する際には、肝臓に負担がかかります。そのためお酒を飲む機会や量などが増えると、その分だけ肝臓の状態は悪化していきます。したがって肝臓の調子を良くするためには、原因となっている大量の飲酒をやめる必要があります。

これと同様に痔も、発症の原因となっていることを改善しなければ症状が良くなっていきません。つまり痔を良くするためには、痔の原因となっている症状を改善する必要があるのです。

このような中、植物から抽出した精油の中には、痔の原因にアプローチするものがあります。そのため薬を使わずに痔を改善したいのであれば、このような精油を用いてアロマセラピーを行ってみるという手段があります。

では、痔はどのような原因によって起こるのでしょうか? また痔の原因を改善するアロマセラピーとはどのようなものなのでしょうか?

そこでここでは痔が起こる原因について解説し、痔の原因にアプローチするアロマセラピーについて述べていきます。

痔の原因とは?

生活習慣病は、世界中で問題となっている病気です。特に先進諸国では、生活習慣病の患者の増加が社会問題となっています。

生活習慣病は、いわゆる現代病の一種です。これは生活習慣病が現代的な生活によって起こる病気であるためです。生活習慣病は、運動不足やエネルギーの摂り過ぎなどによって起こりやすくなるのです。

実際に一昔前の日本では、体を動かす仕事が多く存在していました。一方で現在では、座りっぱなしや立ちっぱなしなどになる仕事の方が多いです。

またエネルギーを摂りすぎるということは、エネルギーを簡単に摂取できる環境にあるということを意味します。つまりエネルギーの摂り過ぎは、飽食によって起こることなのです。

このようなことから現代の日本で生活習慣病を防ぐためには、積極的に運動したり食べる量を控えたりするなどの「病気を防ぐための行動」を意識しなければなりません。

そして痔はこのような生活習慣病の一種です。そのため痔を改善するためには、痔を発症しやすくする生活習慣を正す必要があるのです。

痔のリスクを大きく上げる便秘

運動不足や悪い食生活などは、便秘を引き起こしやすくします。

運動量が減少すると、その分だけ筋肉が動かなくなります。腹部の筋肉には腸の活動を促す働きがあります。そのため運動不足によって腹部の筋肉が動かないと、腸が動きにくくなって便秘が起こりやすくなります。

このような「腸が動きにくくなることによって起こる便秘」を弛緩性便秘といいます。弛緩性便秘は運動不足の他に、食物繊維の摂取不足などによっても起こります。

また体を動かすことには、自律神経を整える働きがあります。これを言い換えると、運動不足になると自律神経が乱れやすくなるということになります。

自律神経は胃腸の働きに深く関与している神経系です。そのため運動不足などによって自律神経が乱れると、胃腸の働きが低下して部分的なけいれんが起こることがあります。

腸にけいれんが起こると、腸の一部が極端に細くなって便が通過しにくくなります。このようにして起こる便秘をけいれん性便秘といいます。このことから運動不足などによる自律神経の乱れは、便秘を引き起こす原因になるということがわかります。

さらに便は食べ物によってできています。そのため食事の内容が悪くなると、便の状態が悪くなって便秘が起こりやすくなります。

便秘になると腸内に便が留まることになります。腸は便の水分を吸収します。そのため便が腸内に留まる時間が長くなると、その分だけ便が硬くなります。

便が硬くなると、強くいきまなければ排便できなくなります。そのため便秘になると、排便することを我慢しがちになります。

また便秘になっている人の中には、便秘薬を使用して便を出している人もいます。このようにして排便を我慢したり便秘薬で便を出したりしていると、体に備わっている「排便するためのメカニズム」の働きが弱くなって自力で排便しづらくなっていきます。このようにして生じる便秘を直腸性便秘といいます。

これらの便秘によって強くいきむと、その分だけ肛門部分に血液が流れ込みやすくなります。そうすると肛門組織がうっ血して腫れ上がり、いぼ痔(痔核)ができやすくなります。

また通常、排便時には便が肛門の広さに合わせて形を変えて出てきます。ただ便秘によって便が硬くなっていると、便の形が変わらないため肛門が無理やり押し広げられることになります。

このとき肛門が広がりきれないと、皮膚に亀裂が入ってしまうことがあります。これが切れ痔(裂肛)です。

このように便秘は、いぼ痔や切れ痔などの原因となります。そのためこれらの痔を改善するためには、運動不足や食事内容などを改善して便秘をなくすことが大切なのです。

肛門に負担をかける下痢

便秘と同様に、下痢も痔の原因となります。

下痢になると排便の回数が増えます。そうするとトイレで排便ポーズを取る機会が多くなります。

排便ポーズは肛門に血液が集まりやすい姿勢です。そのため排便の回数が増えると、その分だけ肛門組織にうっ血が起こっていぼ痔を生じやすくなります。

また下痢になると便の水分量が増えます。水っぽい便は通常の便よりも速いスピードで肛門を通過します。

勢いよく流れる水には、皮膚を傷つけるだけの強い力があります。そのため下痢になって水様便を排出する機会が増えると、その分だけ肛門の皮膚に負担がかかって裂けやすくなります。

下痢は感染症や食あたりなどによって起こりやすくなります。これはおなかの中の病原体や有害物質などをすばやく体外へ排出するための働きです。

そのため感染症が治ったりおなかの中の有害物質がすべて排出されたりすると、下痢症状がなくなります。また感染症や食あたりなどによる下痢は、完全に予防することはできません。

ただ下痢は、このような病気以外の理由によっても起こります。

例えば香辛料やアルコールなどは、胃腸に刺激を与えます。そのためこれらを摂り過ぎると、腸の働きが過剰になって下痢が起こりやすくなります。

また脂肪は消化されにくい栄養素です。そのため脂肪を摂り過ぎると、消化不良による下痢が起こりやすくなります。

さらにストレスなどによって自律神経が乱れると、便秘だけではなく下痢も起こりやすくなります。そのため痔を改善するためには、食事の内容に気をつけてストレスなどを溜めない生活を送ることが大切です。

万病の元・血行不良

前述のようにいぼ痔は、肛門組織にうっ血が起こり腫れ上がることによって発症します。

うっ血とは血液の流れが悪くなり、組織に血液が溜まることです。そのため血行不良は「肛門組織のうっ血=いぼ痔」の原因となります。

また皮膚の柔軟性が保たれるためには、十分な量の栄養や酸素などが必要です。これらは血液によって供給されています。そのため血行が悪くなると、皮膚に栄養・酸素が送られにくくなって皮膚の柔軟性が低下します。

皮膚が硬くなると、その分だけ裂けやすくなります。このことから血行不良は、切れ痔の原因にもなることがわかります。

血行不良の大きな原因は、運動不足です。特に下半身の血液は、脚の筋肉が動くことによって上半身へ戻ります。そのため運動不足によって足を動かす機会が減ると、その分だけ下半身に血液が溜まりやすくなります。

また体が冷えると、血液の循環が悪くなります。したがって痔を治すためには、しっかり運動をしたり体を温めたりすることが大切だといえます。

痔の原因にアプローチする精油とは?

植物の中には、薬として使われてきたものがあります。また現在使用されている薬にも、植物から得た有効成分を配合しているものもあります。

このような有効成分は、植物から抽出した液体である精油にも含まれています。そのため精油を使うアロマセラピーには、薬を使ったときには及ばないものの、体の調子を整える効果があるといえます。

そして精油の中には、便秘や下痢などの痔の原因にアプローチするものがあります。そのためアロマセラピーで痔を治したい人は、以下のような精油を取り入れてみることをおすすめします。

痔の原因にアプローチするハーブ系精油

ハーブは昔から、病気を治したり虫害を防いだりするために薬草として使われてきました。そのためハーブには、炎症を抑えたり細菌などの繁殖を抑えたりする作用をもつものが多いです。

ハーブ系の精油のほとんどには、スーッとした爽やかな香りがあります。そのため集中力を向上させたりリフレッシュしたりしたい時に向いている香りだといわれています。

・マジョラム

マジョラムはシソ科のハーブで、料理にも使われることがあります。マージョラムやマジョラムスイートなどと呼ばれることもあります。

マジョラムには血行を促進する働きがあります。そのためマジョラムを用いてアロマセラピーを行うと、血液の巡りが良くなってさまざまな効果が得られます。

例えば腸の血行が良くなると、腸が動きやすくなります。そうすると弛緩性の便秘が改善されやすくなります。

また下半身の血行が良くなると、その分だけ肛門組織のうっ血が起こりにくくなります。したがってマジョラムの精油には、いぼ痔や切れ痔などの原因を改善する働きがあるといえます。

さらにマジョラムにはストレスを緩和させて自律神経を整える働きもあります。そのためマジョラムでアロマセラピーを行うと、自律神経の乱れが原因の便秘や下痢なども改善しやすくなります。

・ローズマリー

ローズマリーはシソ科のハーブであり、昔から高い薬効があることで知られています。西洋ではペストなどの病気を避けるために用いられていたという歴史もあります。

またローズマリーには高い防腐作用や消臭作用などがあることから、保存食や肉料理などに使われることも多いです。グリーン調の甘さと清涼感を併せ持った香りが特徴です。

ローズマリーにはマジョラムと同様に、血行を促進する作用があります。またローズマリーには消化を促進する働きもあるため、ローズマリーでアロマセラピーを行うと、腸の働きがよくなって便秘や下痢などが改善されやすくなります。

痔の原因にアプローチするフローラル系精油

フローラル系の精油は主に、ハーブや樹木などの花から抽出されます。フローラル系の精油には、花がもつ甘くて華やかな香りがあります。女性に好まれやすい香りです。

また花から精油を抽出するということは、1つの植物から抽出できる量がかなり少ないということを意味します。そのためフローラル系の精油には高価なものが多いです。

・ローマン・カモミール

カモミールは白い花びらをつけたキク科の花です。カモマイルやカミツレなどと呼ばれることもあります。

カモミールはヨーロッパで昔から薬として使われてきました。このことからカモミールには、さまざま薬効があることがわかります。カモミールの花から抽出した精油には、青リンゴのような甘い香りがあります。

カモミールには大きく分けてローマン・カモミール(カモミールローマン)とジャーマン・カモミール(カモミールジャーマン)の2種類があります。その中でもローマン・カモミールには、胃腸の調子を整える作用が確認されています。

またローマン・カモミールには、心身をリラックスさせて精神的な不安を取り除く働きもあります。ストレスは自律神経を乱れさせる大きな要因の1つです。したがってローマン・カモミールは自律神経の乱れによる便秘や下痢などを改善する効果もあるといえます。

・ネロリ

ネロリはオレンジの一種であるビター・オレンジの花から抽出されます。そのためネロリには、柑橘系のニオイとフローラル系のニオイを合わせたような爽やかな香りがあります。

ネロリには自律神経のバランスを整える働きがあります。そのためネロリをアロマセラピーに使用すると、ストレスが原因の便秘や下痢などを改善しやすくなります。

一般的に男性は、フローラル系の香りが苦手な人が多いです。ただネロリはフローラル系と柑橘系の両方の香りを併せ持った精油であるため、男性にも受け入れられやすいです。

・ラベンダー

ラベンダーは「日本でもっとも馴染みのあるハーブ」といっても過言ではないほど、多くの人が知っています。実際に芳香剤や防臭剤などには、ラベンダーの香りが採用されているものがかなり多いです。

ラベンダーの精油には、炎症を鎮めたり肌の再生を促したりするなどのさまざまな効果が確認されています。

またラベンダーの精油には神経の過剰な興奮を抑えたり自律神経を整えたりする働きもあります。そのためラベンダーでアロマセラピーを行うと、ストレスが原因の便秘や下痢などが起こりにくくなります。

このとき中には、「ラベンダーのニオイは好きではない」という人がいます。ただ芳香剤などに使用されているラベンダーの香りは、人工的に作られたものが多いです。

人工的に作られたニオイは、本物のニオイに比べて不快に感じる人が多くなりやすいです。

そのため普段嗅いでいたラベンダーの香りは嫌いな人でも、本物のラベンダーの香りは好きだというケースがあります。このようなことからラベンダーのニオイが嫌いだと思っている人は、ラベンダーの精油の香りを嗅いでみることをおすすめします。

痔の原因にアプローチする樹木系精油

あなたは森の中で深呼吸をした際に、清々しくスッキリとした気分になった経験があるのではないでしょうか。

実際に森林のニオイには、わたしたちをリラックスさせる効果があることがわかっています。樹木から採られた精油には、このようなリラックス効果があります。

また樹木系の精油を他の精油とブレンドすると、香りが長持ちしやすくなるという特徴もあります。そのためアロマセラピーを行う予定の人は、気に入った香りの樹木系精油を1本手に入れておくといいでしょう。

・ローズウッド

ローズウッドはバラのような香りをもつクスノキ科の木です。そのためローズウッドは昔から、バラの香料を作るために用いられてきました。

ローズウッドには自律神経の働きを整えて、リラックスさせたりリフレッシュさせたりする作用があります。そのためローズウッドをアロマセラピーに用いると、ストレスが原因の便秘・下痢を改善しやすくなります。

痔の原因にアプローチするスパイス系精油

わたしたちが普段食べている料理には、さまざまなスパイスが使われています。スパイス系の精油は、このようなスパイスから抽出されています。

スパイスの香りに刺激があることから分かるように、スパイスから抽出した精油には刺激的な香りがあります。また精油自体にも刺激性があることが多いです。そのためこのタイプの精油を肌に用いる場合には、濃度に注意する必要があります。

・カルダモン

カルダモンには、レモンのような爽やかで上品な香りがあります。このことからカルダモンは、スパイスの女王と呼ばれることがあります。

カルダモンには胃腸の働きを促進したり血行を良くしたりする作用があります。そのためカルダモンをアロマセラピーに用いると、腸の動きが活発になって便秘が緩和しやすくなります。

・ブラックペッパー

ブラックペッパーとは料理によく使われる黒胡椒のことです。そのためブラックペッパーの精油には、黒胡椒のような温かみのあるスパイスの香りがあります。

ブラックペッパーは胃腸の働きを活性化させて血流を良くするため、便秘を改善する効果があります。また体を温める作用が強いため、ブラックペッパーの精油でアロマセラピーを行うと、冷えが原因の下痢も改善しやすくなります。

・クローブ

クローブは東洋でチョウジと呼ばれ、昔から生薬として活用されてきました。現在でも日本で販売されている漢方薬には、チョウジが配合されているものがあります。

クローブには甘くスパイシーな香りがあり、古代の中国では口臭消しに使われていたとされています。

クローブには体を温めて胃腸の調子を整える作用があります。そのためクローブの精油でアロマセラピーを行うと、便秘や下痢などが改善しやすくなります。

また体が温まると血行が良くなるため、血行不良による痔も起こりにくくなるといえます。

・フェンネル

フェンネルはクローブと同様に、漢方薬に使われているスパイスの1つです。フェンネルは日本でウイキョウと呼ばれており、さまざまな漢方薬に配合されています。

フェンネルにはスパイシーな香りだけではなく、花のような甘い香りも併せ持っています。そのためフェンネルは料理の香り付けにもよく使われています。

フェンネルには胃腸の働きを正常化する働きがあります。そのためフェンネルを用いてアロマセラピーを行うと、便秘や下痢などを改善しやすくなります。

痔の原因にアプローチする柑橘系精油

柑橘系の香りは多くの人が「いいニオイだ」と感じやすい香りです。実際に日本では昔から、みかんやゆずなどの皮を入浴に用いて香りを楽しんできました。

このような柑橘系の香り成分は、主に皮に含まれています。そして柑橘系精油は柑橘系の皮から抽出したものです。そのため柑橘系の精油には柑橘系の果物がもつ香りがギュッと詰まっています。

柑橘系の香りには気分をリラックスさせたりリフレッシュさせたりする働きがあります。そのため柑橘系の精油はどれも、ストレスが原因となっている排便異常に効果を発揮するといえます。

・レモン

レモンの精油には、レモンのもつ爽やかな香りが凝縮されています。そのためレモンの精油でアロマセラピーを行うと、開放的な気分になってストレスを解消しやすくなります。

またレモンの精油には血行を促進する効果もあります。そのためこの精油には、血行不良が原因の痔や便秘などを改善する効果も期待できます。

・レモングラス

レモングラスはレモンのような香りをもった草です。そのためレモングラスには、レモンのニオイとグリーンのニオイが融合したような爽やかな香りがあります。

レモングラスには胃腸の不調を改善したり血行を良くしたりする作用があります。そのためレモングラスをアロマセラピーに用いると、便秘や下痢、血行不良などを改善して痔を起こりにくくします。

・オレンジ・スイート

オレンジには大きく分けてスイート種とビター種の2種類があります。これらのうち主に食用となっているのはスイート種のオレンジです。オレンジ・スイートはこのような食用オレンジの皮から抽出された精油です。

オレンジの皮を剥いたときには、甘くてフレッシュな香りを生じます。これはオレンジの皮に香り成分が多く含まれているためです。したがってオレンジ・スイートには、オレンジの皮を剥いたときのような爽やかな香りがあります。

オレンジ・スイートには心身をリラックスさせたりリフレッシュさせたりする働きがあります。また胃腸の調子を整える作用もあるため、オレンジ・スイートでアロマセラピーを行うとストレスが原因の便秘や下痢などが起こりにくくなります。

・ベルガモット

ベルガモットは紅茶の一種であるアールグレイの香り付けに使われている果実です。柑橘系の中でも上品な香りの精油です。

ベルガモットには自律神経のバランスを整えたり消化器の不調を改善したりする働きがあります。そのためベルガモットをアロマセラピーに用いると、便秘や下痢などが改善しやすくなります。

ベルガモットには、「相性のいい精油が多い」という特徴もあります。そのためアロマセラピーを行う人は、1本持っておくと便利な精油です。

痔の原因にアプローチするオリエンタル系精油

オリエンタルとは「東洋的な」を意味する英語です。したがってオリエンタル系精油とは、東洋的な香りをもつ精油を指します。例えばお寺やお香などのニオイは、オリエンタルな香りの代表格です。

オリエンタル系の精油には、甘さやスパイシーさ、苦さなどのさまざまなニオイが混ざった深みのある香りがあります。そのためこのタイプの精油は、東洋人である日本人には馴染みやすい香りであるものの、個性的で好きになれないという人も多いです。

・ベチバー

ベチバーは葉が高く伸びるイネ科の植物です。ベチバーの精油は根から抽出します。

ベチバーの精油には甘く苦い土のような香りがあります。ベチバーのニオイはオリエンタル系の香りを表現するためによく使われており、日本人にも馴染みやすい香りです。

ベチバーには胃腸の働きを促進する働きがあるため、弛緩性便秘を改善する効果が高いです。また高ぶった神経を鎮める働きもあります。そのためこの精油でアロマセラピーを行うと、ストレスなどが原因の便秘や下痢なども改善しやすくなります。

・パチュリ

パチュリは東南アジアの標高が高い地域に自生しているハーブです。土や墨汁などのような渋く落ち着いた香りがあります。

パチュリの精油は、単体で使うとあまりいい香りに感じられません。ただ他の精油とブレンドして使うと、エキゾチックで深みのある香りを作ることができます。

パチュリには気持ちを安定させたり血流を良くしたりする働きがあります。また胃腸の働きを良くする作用もあるため、痔の原因を解消しやすくなる精油だといえます。

ただパチュリには他の精油の香りに影響を与えるような強い香りがあります。そのためパチュリの精油を他の精油とブレンドする際には、香りのバランスを確かめながら1滴ずつ入れることが大切です。

適切なアロマセラピーの行い方

アロマセラピーというと、多くの人が「香りを嗅ぐことである」と思うことでしょう。実際にアロマセラピーでは、精油の香りを嗅いで鼻から有効成分を摂取し、これによって精油のもつ効能を得ることができます。このような方法を芳香浴といいます。

ただ精油の薬効を得られる手段は芳香浴だけではありません。精油に含まれている成分は、皮膚から吸収させることもできるのです。

皮膚に精油を用いると、有効成分の効果が精油を吸収した部位に直接的に現れやすくなります。そのため「便秘を改善させたい」などの特定の目的を持ってアロマセラピーを行うのであれば、マッサージなどによって精油を皮膚に使用することをおすすめします。

ただこのとき、精油の原液を肌につけてはいけません。これは精油には植物のもつ成分がかなり濃く含まれているためです。そのため精油原液を皮膚につけると、皮膚炎やアレルギーなどが起こりやすくなります。

精油をマッサージに使用する場合は、スイートアーモンドオイルやグレープシードオイルなどに精油を1%の割合で入れるようにします。

このときアロマセラピーについての本などの中には、「2%や3%などでマッサージオイルとして作ってもかまわない」と記載されていることがあります。

たしかに精油の種類や使う部位などによっては、精油の濃度を2~3%にしてオイルマッサージをしても問題がないことが多いです。ただ皮膚から吸収する精油の量が多くなると、その文だけ皮膚炎やアレルギーなどが起こるリスクが高くなります。

また体調や肌の調子などは、その時によって異なります。このようなことからアロマセラピーでマッサージを行う際には、精油の濃度を1%程度に留めておくことをおすすめします。

なお一般的な精油のボトルは、1滴が0.05mlになるように設計されています。そのため50mlのオイルに精油を入れる場合には、「50(ml)×1%=0.5(ml)・10滴」を限度にするようにしましょう。

また精油と似たものにアロマオイルというものがあります。ただアロマオイルは植物から抽出した天然成分ではなく、合成香料が含まれているものが多いです。このことからアロマセラピーを行う際には、精油エッセンシャルオイルなどという名称で販売されているものを選ぶようにしましょう。

便秘の場合

便秘を改善するためにアロマセラピーを行うのであれば、オイルマッサージが有効です。これはマッサージを行うことによって腸の働きが改善されやすくなるためです。

便秘改善のためのオイルマッサージを行う際にはまず、仰向けになって膝を立て、おなかの力を抜きます。そしてへそを中心にして、時計回りに円を描くようにマッサージします。

このとき腹部を押して、便を動かすようなイメージでマッサージすると効果的です。また両手を重ねて行うと腹部へより力が伝わりやすくなるため、便秘の改善効果が期待できます。

・おすすめブレンド

弛緩性便秘の場合、腸が動きにくくなっていることが原因で便秘が起こっています。また直腸性便秘は、腸の反応が鈍っていることによって起こる便秘です。そのためこれらのタイプの便秘は、血行を良くして組織の機能を回復したり腸の働きを改善させたりする精油を中心に選びます。

例えばスパイス系やハーブ系、柑橘系の精油は、血行促進効果や胃腸の働きを改善させる効果などが高いです。そのため上記で述べたこれらの精油のうち、好きな香りを中心にブレンドしてみましょう。

このとき以下の相関図を参考にしてブレンドすると、バランスの良い香りを作りやすくなります。

またけいれん性便秘の主な原因はストレスです。そのためこのタイプの便秘を改善するためには、ストレスを緩和させる必要があります。したがってけいれん性便秘を生じている人は、上で述べた精油のうち、リラックス効果やリフレッシュ効果などがあるものを選ぶようにしましょう。

このとき「リラックス効果があるから」といって、不快に感じる香りを使わないようにすることが大切です。

基本的に、ニオイを不快に感じるということは「体が精油の効能を求めていない」ということを意味します。そのためストレス解消のためにアロマセラピーを行う際には、自分が心地よく感じる精油を使用することが大切です。

下痢の場合

下痢は腸が過剰に働くことによって起こります。そのため下痢の際にマッサージする場合には、腹部を温めるようなイメージで優しく撫でるようにすることが大切です。

またおなかが冷えると下痢になりやすくなる一方で、おなかを温めると下痢が改善されやすくなります。そのため下痢のためにアロマセラピーを行う場合には、温湿布もおすすめです。

温湿布を作る際にはまず、熱めのお湯に精油を2~3滴垂らします。その後ハンドタオルなどをこのお湯に浸し、お湯が滴らない程度に絞ります。そしてハンドタオルを腹部に当てます。

このようにすることで腹部が温まると同時に、精油の成分がお湯の温度で揮発して肌から吸収されます。そのため腸の働きが正常化して、下痢が起こりにくくなります。

・おすすめブレンド

慢性的な下痢に悩まされている人は、ストレスなどによって自律神経が乱れやすくなっている可能性が考えられます。そのためこのような人は、自律神経を整える精油を中心にしてブレンドすることをおすすめします。

例えばネロリには、神経の過剰な高ぶりを抑えて自律神経を整える働きがあります。またレモンやレモングラスなどの柑橘系精油にも、リラックス効果やリフレッシュ効果などがあります。そのため下痢の改善のためにアロマセラピーを行う場合は、これらを中心にブレンドするといいでしょう。

またハーブ系の精油やクローブなどには血行を良くしたり体を温めたりする効果があります。特にクローブは、下痢を改善する効果があるとして漢方薬に配合されることのあるハーブです。そのため香りが気にいるようであれば、これらの精油を使ってみるのも効果的です。

血行不良の場合

血液の巡りが悪いということは、体に血液が停滞しているということを意味します。そのため血行を改善するには、マッサージを行うのが効果的です。また温湿布を腹部や腰などに当てると、体全体が温まって血行が良くなります。

温湿布を作るのが難しい場合は、精油を垂らしたお湯に手や足などを浸からせる手浴・足浴などを行うといいでしょう。そうすることによって手足を温めながらリラックスすることができ、血行が良くなることが期待できます。

このとき精油は油であるため、水には溶けません。そのため手浴などを行うお湯にたくさんの精油を入れると、精油原液が手足に付着しやすくなります。そのため手浴や足浴などは、皮膚刺激の少ない精油を桶に1~2滴垂らす程度にして行うことが大切です。

・おすすめブレンド

さまざまな精油の中でも、スパイス系の精油は血流を促進させたり体を温めたりする効果が高いです。そのためこのタイプの精油を用いると、効率よく血行促進効果を得ることができます。

ただスパイス系の精油は肌に刺激が強いため、手浴や足浴などには向きません。またマッサージを行う際には、濃度を薄くして行う必要があります。

これに対して温湿布では、気化した精油の成分が少しずつ肌に吸収されるため、皮膚への負担が少なくて済みます。そのためスパイス系の精油を使用してアロマセラピーを行う際には、温湿布か芳香浴がおすすめです。

またローズマリーなどのハーブ系精油やレモンなどの柑橘系精油にも血行促進効果のあるものが多いです。そのため血行促進のためにマッサージを行いたい場合は、これらを中心にブレンドしてみるようにしましょう。

妊娠中の場合

妊娠中の体は、非妊娠時よりもデリケートになっています。そのため妊婦は基本的に、精油を使用したマッサージなどを行わないことが推奨されています。

また精油の中には、妊婦が使えないものが多いです。

例えばラベンダーやカモミール・ローマン、ローズマリーなどには生理を促す作用があります。生理では子宮が収縮することによって子宮の内容物(経血)が排出されます。そして子宮が収縮しやすくなるということは、流産しやすくなるということを意味します。

またクローブやサイプレスなどにも、子宮の収縮を促す作用があります。そのためこれらの精油は、妊娠中には使わないようにしましょう。

さらにフェンネルなどには女性ホルモンと似た働きをする成分が含まれています。妊婦の体は妊娠を維持するために、大量の女性ホルモンがバランスよく分泌されています。

そのため妊娠中にこのような精油を使うと、本来あるべき女性ホルモンのバランスが崩れやすくなります。したがって妊娠中にはこのような精油の使用も控えるべきだといえます。

まとめ

アロマセラピーで痔を治そうとした場合、多くの人が「痔に効果のある精油」を選ぼうとします。ただ痔は、便秘や下痢、血行不良などが原因となって起こる病気です。そのためこれらを改善しなければ、一時的に痔が良くなったとしても再発することになります。

そしてアロマセラピーに使われる精油の中には、便秘や下痢、血行不良などに効果のあるものが数多くあります。そのためこのような精油をうまく使うことによって、痔を根本から改善しやすくなります。

ただ精油の効能を得ようとしてやみくもにブレンドすると、不快なニオイが出来上がることがあります。そのためアロマセラピーを行う際には、効能と香りの両面からブレンドを考える必要があります。

また精油の中には使用に注意が必要なものがあります。そのためアロマセラピーを行う際には、これまでに述べたような情報を参考にして行うようにしましょう。そうすることによって精油のもつ効能を実感することができるようになり、痔とは無関係の生活を送ることができるようになるでしょう。


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